投稿日:2026.03.26
最終更新日:2026.04.02
【岐阜県飛騨市】30年ぶりの快挙!飛騨市宮川町で発掘された縄文時代の祈りの道具「石棒」ほか377点が国重要文化財へ!製作工程を解明する資料として高い学術的価値が認められました
報道関係者各位
岐阜県飛騨市(市長:都竹淳也)は、市内に所在する島遺跡および塩屋金清神社遺跡から出土した石棒や縄文土器など377点が、文化審議会により国の重要文化財(美術工芸品)に指定するよう文部科学大臣に答申されたことをお知らせします。 今回の指定で 、飛騨市では、国指定文化財としては11件目、国重要文化財(美術工芸品)としては「岐阜県中野山越遺跡出土品」(平成8年)に次いで2件目になります。
飛騨市宮川町に位置する島遺跡・塩屋金清神社遺跡は、縄文時代の代表的な祭祀遺物である「石棒」の製作痕跡を鮮明に残す稀有な遺跡です。近傍で採取される溶結凝灰岩(通称:塩屋石)を素材とし、約4,500年前(中期)から3,500年前(後期・晩期)にかけての石棒製作のプロセスが、未成品や工具類(敲石・砥石)とともに一括して出土しました。
今回の答申では、素材の産出地が特定されている点に加え、石棒の形態が大型から小型へと変遷する過程を体系的に示す「基準資料」としての価値が極めて高いと評価されました。
本指定の主なポイント
| 1. | 指定数量 |
| 377点 | |
| 【本指定】284 点 石棒 171、工具類113(敲石 83、砥石 30) | |
| 【附(つけたり)】93 点 剥片 24、原石 11、縄文土器・土製品 53、その他の石器 5 |
| 2. | 石棒製作工程の完全な可視化 |
| 「剥離(はくり)」「敲打(こうだ)」「研磨(けんま)」という製作段階ごとの資料が揃っており、当時の高度な加工技術や、火を用いた特殊な工程の存在が明らかになりました。 |
| 3. | 広域な文化交流の裏付け |
| 北陸、信州、関東、そして西日本系の特徴を持つ縄文土器が共に出土。飛騨が古くから日本各地を結ぶ文化交流の十字路であったことを証明しています。 |
重要文化財になる意義
飛騨市教育委員会では、令和5年度から3ヶ年をかけて調査を行ってきました。縄文時代の代表的な祭祀用具である石棒の製作過程が資料から読み取れることで、製作技術を理解することができます。それが縄文時代中期の4,500年前から後期の3,500年前の変遷が明らかになり、石棒製作の具体的な方法や形態の変化を体系的に示した基準資料となります。この高い学術的価値は、今後の縄文時代研究に大きく寄与する可能性を持っています。
一方、石棒自体はどのように使われたのか未だ謎に包まれていますが、製作工程が分かる資料が国の重要文化財に指定されることで、今の段階では解決できていない「謎」に、今後いつでも迫ることができるようになります。このため、石棒の指定は、謎そのものに迫る第一歩ということができます。
市民と行政が一体となった保存活用へ
全国の縄文ファンやクリエイター、研究者などが「石棒」を介してつながるコミュニティ「石棒クラブ」や、地元の宮川小学校児童によるボランティアガイドなど、地域住民が主体となってこの歴史遺産を愛し、守り、活用してきた活動を進めています。また、24時間世界中いつでもどこからでも文化財にアクセスできるように、飛騨市の主要文化施設をバーチャル空間で公開しています。
問い合わせ
飛騨市教育委員会 文化振興課
電話 0577-73-7496
岐阜県飛騨市
飛騨市は、人口約21,500人の小さな市で、周囲を北アルプスなどの山々に囲まれ、総面積の約94%を森林が占めるなど豊かな自然に恵まれたまちです。また、豊富な自然資源のほか、ユネスコ無形文化遺産である古川祭・起し太鼓、ノーベル物理学賞の受賞に寄与した「スーパーカミオカンデ」を始めとする宇宙物理学研究施設、大ヒットアニメ映画「君の名は。」のモデル地となった田舎町の風景など、多彩で個性豊かな地域資源の宝庫です。
飛騨市公式サイト https://www.city.hida.gifu.jp/
飛騨市の文化財 https://hida-bunka.jp/
PRTIMES飛騨市ページ https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/120394
