INTERVIEW
Leader's Voice
常識が変わるであろうこれからがチャンス楽しくトライしていきましょう
Interview
北角 浩一 会頭
株式会社日本一ソフトウェア 代表取締役会長
フルスペックで復活したイベントを、楽しんだ一年
―― 最近の各務原商工会議所さんの状況はいかがでしょうか。
北角会頭 コロナ後の今、会員さんの中には業績を回復してる企業さんもいれば、まだなかなか戻っていない企業さんもいる、まだら模様の状態です。商工会議所の職員は伴走型支援をしていますが、コロナ以前よりプラスアルファの業績にもっていかれるようになるといいなと思っています。新しい事業に補助金を利用された企業さんも多く、持ち直されているところもあります。ただ、コロナ以前に比べて経済環境もだいぶ変わってきていますので、なかなか苦戦しているのかな、というところです。
コロナによって、みんなが首をすくめてしゅんとしているのは決して良くないと思います。人と経済が豊かであるのはもちろん、やっぱり楽しく過ごすということが大事だなと思います。
―― イベントの開催はいかがでしょうか。
北角会頭 昨年の5月にコロナが5類に移行してから、市内のイベントはほぼフルスペックで復活しており、みなさんにかなり楽しんでいただいてる実感があります。各務原商工会議所が関わっているイベントでいうと、「岐阜基地 納涼祭」「各務原元気まつり」「かかみがはら産業・農業祭」「岐阜基地航空祭」「新年互礼会」、そして、女性会による「新春チャリティーディナーショー」や春の「各務原市桜まつり」もあります。桜まつりは各務原市民公園や学びの森を会場に屋台なども出て、各務原市にとっての大きなイベントになります。市外、県外からもたくさんの方に来ていただいています。
―― イベントというと、北角会頭が代表取締役会長を務める「全国エンタメまつり(ぜんため)」はいかがでしょうか。
北角会頭 2017年から岐阜市の柳ケ瀬商店街で開催し、2020年は中止、2021年はウェブ開催、2022年に各務原市民公園でリアル開催を再開した経緯があります。地元の企業さんに応援・協賛いただいているほか、名古屋の専門学校の生徒さんが手伝いに来てくれたり、岐阜各務野高校とかかみがはら未来文化財団がコラボブースを出店してくれたり、市民の方にも認知され始めています。グッズを売ってるいると、子どもたちが「あ!プリニーだ」と言って喜んでいるのを見ると、良かったなと思います。(「プリニー」・・・日本一ソフトフェアの開発ゲーム「魔界戦記ディスガイア」に登場するキャラクター)
―― 会場はどのような雰囲気でしょうか。
北角会頭 ゲームイベントのため、有名なゲームメーカーさんの参加もあれば、インディーズの方の参加もあり、目新しいゲームの発見ができると思います。お客さんは東海3県を中心に、全国からお越しいただいています。市民公園で開催しているため、一般のお客さんもいるので、ゲーム業界の方たちからは、「会場の雰囲気がおもしろい」「自社ゲームを広く知ってもらえる」と感想をいただいています。ゲームイベントが屋外というのも独特で、普通の公園のオープンな雰囲気だけでもなく、キッチンカーもたくさん並んでいますし、不思議な空間に感じるようです。
ファミリーがちょっとふらっと遊びに来て、ゲームで遊んで、ゲームに飽きたら公園でゴロゴロして、という過ごし方もできます。コスプレーヤーさんが来られるので、小さなお子さんに恐竜が近づいたり、スターウォーズのキャラクターが寄っていったり、お子さんにも楽しんでいただいています。
―― 各務原市にゲーム会社があることについては、興味をもたれる方も多いのではないでしょうか。
北角会頭 そうですね、意外でびっくりする方はいらっしゃるんじゃないかと思います。各務原市の野球場、総合体育館、文化会館には弊社のゲームに登場するキャラクター「プリニー」のネーミングライツをつけさせてもらっていますし、弊社は10年以上前から毎年、小学新一年生に防犯ブザーを寄贈しているので、子どもたちやそのご家族に弊社のことをだいぶ知ってもらえているのかなと思います。
―― 社員さんはどのような方が入社されるでしょうか。また、北角会頭のオフタイムの過ごし方についても教えてください。
北角会頭 社員全員に「ゲーム好き」という共通点があります。ゲーム会社に入社を希望する方にとって、中京圏では選択肢があまりないということもあり、選んでいただけているのかな、とは思います。多くの社員は中京圏出身ですが、全国からも来ていただいています。
私のプライベートは、家でゴロゴロ寝ているだけですね。テレビを見てぼーっとしたり。何もしないのが1番いい。お酒が好きで、ビール、日本酒、ワイン、焼酎といったマニアックなお酒以外を飲みます、休肝日がないくらい飲んでいます。
急激に変化する社会の中、若い方にとっては今が挑戦できるチャンスの時期
―― これからどのような社会になっていくと予想されていますか。
北角会頭 ものすごく今、社会が勢いよく変化しているので、この先、すごく楽しい時代になってくると信じています。だから、若い人たちには積極的にトライをして欲しいですね。コロナの前後で変わったように、常識がどんどん変わってくるんじゃないかなあと思います。そういう意味では、商工会議所の会員さんの商売も変化せざるを得ないのかもしれません。ただ、どうすれば良いかはまだ読めない、というか見えないので、今年から来年にかけてネタが拾える時期なのだと期待しています。どなたかが言っていましたが「今までの考え方にこだわって同じ形を維持しようとすると、もうダメだよね」と。おっしゃる通りだと思いました。今と同じ考え方をしていても多分、無理がきて破壊すると思います。だからこそ、若い人たちが新しいことに挑戦するチャンスの時期だと思うのです。
―― チャレンジしやすい環境になってきているでしょうか?
北角会頭 チャレンジしやすい環境になっていると思いますし、お金の価値観が変わるような気がします。足元で何かが動いている感じがして仕方がないですね。私たちに知らされてない技術開発が実は起こってるんじゃないかなと、うまく言えませんが、常識を覆えるような技術が足元で行われてる気がして仕方がないです。ある日突然ガラッと変わるのか、徐々に変わっていくのか、とにかく何かが変わってくるような気がします。
―― 変化に備えて、若い人たちは何をすべきだと思われますか。
北角会頭 基本的にはやりたいこと、楽しいことをやってけばいいんだろうなと思います。ただ、何をやってもいい中で、これだけはやっちゃいかんというのはちゃんと身につけた方がいいとは思います。私は弊社の若いスタッフに話していますが、例えば、犯罪行為は法律で決まってるからやってはいけない、ではなく、人としてやってはいけないことです。
失われた30年という時代の中で、すごく民度が上がったと思っています。例えば、昔はタバコをどこでも吸っていましたが、今は喫煙所以外では吸ってはいけないことになっています。人としての振る舞いはすごく、レベルが高くなった感じます。特に若い人は良い立ちふるまいができると思います。ただ、ちょっと素直すぎるところがあるので、もっとどんどん思ったことは積極的に口に出してもらいたい気持ちはあります。
―― 若い方だけにとどまらず、 みなさんにお伝えしておきたいことがあれば教えてください。
北角会頭 「楽しく過ごしましょう。」ということです。楽しく過ごすためには信頼できる人との出会いが大切です。人との接点は人生を左右しますから。人を見抜くことは必要なことだと思います。
各務原商工会議所
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