INTERVIEW
Leader's Voice

Interview
石黒 信彦 会頭
石黒商事株式会社 取締役会長



石黒会頭 2025年11月に「土岐市内進出企業交流会」を開催しました。広大な工業団地「土岐アクアシルヴァ」をはじめ、土岐市には工業団地がいくつもあり、50社以上の企業が進出しています。これまでに機会がなかったのですが、今回、初めて土岐市内の地元企業と進出企業が合計50社ほど交流し、情報や意見交換ができたことから、大変、好評いただきました。
会場となった株式会社アマダ土岐事業所さんには講演会と工場見学もさせていただき、その後の懇親会では名刺交換されるなど、お一人おひとりが積極的に交流をされていました。
以前から、会頭の活動として工業団地の進出企業さんを回り、お話を聞いている中で、交流会の必要性を感じていたので開催できて良かったです。地元の意見も大切にしながら、進出企業の意見にも応えていかなければとも感じました。ぜひまた開催してほしいという意見も寄せられましたので、会議所活動の一つとして続けていきたいと考えています。
時間はかかると思いますが、一つ一つ課題解決に向けて取り組み、進出企業のみなさんと一緒に盛り上げていくことで、土岐市全体が変化していくと期待しています。


土岐市内進出企業交流会

土岐市内進出企業交流会

土岐市内進出企業交流会
石黒会頭 「美濃焼」と「土岐市の歴史・文化」をテーマとした新しい「土岐市美濃陶磁歴史館」は2029(令和11)年の開館を予定しています。土岐商工会議所としても提言書を出しました。これを契機に「織部の里公園」周辺が土岐市のメイン観光地になればと思います。
また、東美濃初となる日本語学校の開校が令和9年4月に延期されました。これを残念に思わず、私たちとしては、先に伸びたことでさらにしっかりした内容で開校できると考えています。場所は旧東濃看護専門学校があった場所で、多治見市笠原町に移転開校する中京学院大学とも近いので、連携したらなにか可能性が出てきそうです。
多治見市の高木市長とも会談したのですが、中京学院大学は留学生も受け入れていると聞きました。日本語学校で2年学んだ卒業生が中京学院大学へ転入し、地元に就職してもらう流れをつくりたく、日本語学校と中京学院大学がタイアップできればと考えています。そうすれば、若者の定着もできますし、経済効果も出てくるでしょう。
石黒会頭 人口減少や人手不足への解決策として、外国人の雇用拡大を進めることは東美濃全体の課題です。すでに外国人がいる中で、一緒に移住している家族や、日本語を話せない方もいるので、日本語学校がそういった生活面の受け皿にもなりたいという目的もあります。
日本語を教えるだけでなく、道徳や日本の文化についても、また、イベントやボランティアに参加してもらいながら、まちづくりにもつながるレベルの高い日本語学校を目指しています。
石黒会頭 歴史の本が好きで、今放送されている大河ドラマ「豊臣兄弟!」のような、秀吉と秀長の話はいいですね。先日、土岐市観光協会の「このまち発掘講座」で小和田哲男先生をお招きし、東美濃の歴史について語っていただき、とても参考になりました。歴史以外で私が最も好きな本はカーネギーの『道は開ける』です。
石黒会頭 いろいろあります。例えば、青年会議所に所属している時に出会った、山本有三が書かれた『路傍の石』の中の言葉
たったひとりしかいない自分を、たった一度しかない人生を、ほんとうに生かさなかったら、人間、生まれてきたかいがないじゃないか
が好きです。生まれてきた以上、なにか世の中の役に立たないといけないじゃないか、という言葉です。
相田みつをの詩「自分の番」も好きです。
うまれかわり 死にかわり永遠の 過去のいのちを 受けついで
いま自分の番を 生きている
それがあなたの いのちです
それがわたしの いのちです
要するに、命はずっと続いていくので、今は自分の番を一生懸命生きているけれど、次はまた次の時代、それを受け継いで次の命を渡すのが重要ですよ、という意味があります。
もう一つ好きな言葉があります。山岡鉄舟の
かたつむり 登らば登れ、富士の山
です。かたつむりが富士山を登ろうといっても、きっと、一生かけても登れないですよね。ただ、登ろうとする思いや夢をもてることが素晴らしい。我々人間もそうですが、大きなことをやろうとしてもなかなかできません。絶対できないと思っても、それに向かって挑戦することが大事だと思います。
高市総理は「挑戦しない国に未来はありません」と言われました。私も本当にその通りだと思いました。挑戦しない土岐市に未来はありません。全部共通しています。チャレンジや挑戦という言葉をなくしたら、将来はなくなってしまうのです。挑戦する気持ちは国も、民間も、個人も一緒です。
石黒会頭 数年前、土岐市にある核融合科学研究所へ前大島会頭と見学に行ったことがあります。お話を聞いているうちに、核融合はものすごい夢のエネルギーだと改めて感じました。もともと、この研究所が土岐市に30年ほど前に開設された時、すでに、すごく壮大な夢、大きな夢への期待がされていたのです。
ところが、だんだん、時の流れで予算が削られてきてしまって、研究がなかなか進まなくなってしまったそうです。しかし、最近はAIやITなどの技術が進んだこともあり、ここへ来て再び注目され、国から予算をつけていただけたそうです。
また状況を伺いたいと思っていますが、土岐市に夢のエネルギーを開発する研究所があることを商工会議所がまず知っていないといけないですし、みなさんにお知らせしないといけないと思っています。今後の企業間交流会で、研究所の方に講演していただけたらなと考えています。
核融合に関してはみなさん、興味をもたれているのではないでしょうか。もしかしたら、土岐市にチャンスが巡ってくるかもしれません。同じ地域に日本語学校も大学もできますので、もう一度、学園都市土岐市としてまちづくりを進めていくのも良いのではないでしょうか。
ちなみに、この地域は地盤が固く、この55年間で震度4の地震は来ていません。だからこそ核融合の研究所が開設できたのでしょう。それを考えると、大きな空き施設を防災センターにすることも一つのアイデアではないでしょうか。
石黒会頭 私がいつも思っていることで、みなさんに感じて欲しいことがあります。経済人はお金を稼ぐことでいろんな活動をしていますが、一つ言えることは「お金で幸せは買えない」ということです。
お金は幸せになる道具ではありますが、お金儲けは手段であって、幸せかそうでないかは自分の心が決めること。私は世の中のために一生懸命やることが幸せにつながると思っています。
私は地域貢献、社会貢献しかないと思っています。うちは先祖代々、地域貢献、社会貢献をしてきました。企業というのは社会貢献するためにあるものだと教えられてきましたので、私と4代目の息子もDNAを受け継いで、寄付や震災の義援金を送っています。奉仕をすればなにか必ず、自分のところに返ってきます。貢献することで非常に幸せになっていく、そういう気持ちが大事なのではないかと思います。仕事を通して地域にはお世話になっていますから、恩返しをしたいと思い続けています。
■土岐商工会議所
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