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朝日大学公開講座地方自治シンポジウム

朝日大学公開講座地方自治シンポジウム

地方創生のキーワードになる広域連携をテーマにした朝日大学公開講座・地方自治シンポジウムが6月28日、揖斐郡大野町の町総合町民センターで開かれ、揖斐郡三町長らが活発な意見交換を繰り広げました。

朝日大学では地域の有り様について県民に興味を持ってもらうために、地元瑞穂市で数年に一度、地方自治を考える催しを実施しています。今回、東海環状自動車道西回り、福井県側との通年交通が可能になった国道417号冠山峠道路など道路網整備が進む揖斐郡にスポットを当て広域連携を進める契機になれば、と計画されました。地域の活性化に力を注ぐ一般社団法人グローバル・メディアネットワークは企画の段階から関わりました。

朝日大学公開講座地方自治シンポジウム

地方創生・広域連携をテーマに開催された地方自治シンポジウム。朝日大学公開講座=揖斐郡大野町、町総合町民センター

 

シンポの基調講演は中部で初の女性市長として誕生、4期目を迎えた末松則子鈴鹿市長。全国市長会副会長を務めるなど手腕は高く評価されています。末松市長は基礎自治体の枠にとどまらず、国が提唱する地域生活圏を活用して広域的に住民サービスなどに取り組む必要性を力説。数年後に東海環状自動車道が三重県側と開通することを踏まえ、鈴鹿市と揖斐郡各町をはじめとする岐阜県内市町村とつながりを深めることに期待をにじませました。

基調講演する末松則子鈴鹿市長

基調講演する末松則子鈴鹿市長=同

 

パネルディスカッションには、末松市長、宇佐美晃三大野町長、岡部栄一揖斐川町長、竹中誉池田町長、揖斐郡選出の国枝慎太郎、所竜也両県議が登壇。朝日大学の大友克之学長が仕切り役のモデレーターを務めました。

揖斐郡三町、大垣市、本巣市、安八郡神戸町が参加する「西美濃夢源(むげん)回廊協議会」の会長を務める宇佐美町長は、東海環状自動車道が三重県にまで延伸すれば四日市港ともつながるなど交流の幅が大きく広がる、と広域的なつながりの中で活性化を果たしていく意気込みを示しました。
岡部町長は観光などによる広域的な連携も必要だが、広い範囲での消防の組織化や水道事業の取り組みなど安全、安心に関わる手立ての重要性を指摘しました。
竹中町長は、池田山を中心にした町の持つ高いポテンシャルを生かしていくために連携し、多くの人に訪れ滞留してもらえる町にしていく。教育では子どもたちの生きる力、ソーシャルスキル(社会技能)を高めることに力を注ぎたいと、意欲をみなぎらせました。
国枝県議は三町の持つアナログ的な力を武器にして新たな魅力を発信していきたいと力を込め、所県議は岐阜県などと丁寧に議論を重ねて広域連携を実のあるものにしていく、と前を見据えました。

最後に発言を求められた堀貴雄県教育長は、目に見えることだけでなく心の広域化も重要と指摘。揖斐郡には物心両面でのつながりをさらに強めるよう求めました。大友学長は今回の議論を未来につなげてほしい、シンポを締めくくり今後に期待を込めました。

パネルディスカッション中の大友克之朝日大学学長と末松鈴鹿市長

パネルディスカッションで広域連携などについて語る大友克之朝日大学学長、末松市長=同

パネルディスカッション中の国枝慎太郎県議と宇佐美晃三大野町長

パネルディスカッションで意見を述べる国枝慎太郎県議、宇佐美晃三大野町長=同

パネルディスカッションする岡部栄一揖斐川町長と竹中誉池田町長と所竜也県議

パネルディスカッションで発言する岡部栄一揖斐川町長、竹中誉池田町長、所竜也県議=同

 

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