INTERVIEW
Leader's Voice

Interview
松久 豊太郎 会頭
大福製紙株式会社 代表取締役会長



松久会頭 会員さんからのさまざまなご相談に、それぞれ、経営支援員が事業所さんに寄り添う形で対応しています。また、困り事の解決や経営に関する情報・知識の拡大につながるよう、セミナーの開催や個別の事業所に専門家の派遣も実施しています。中でも多く挙がる人手不足の課題については、積極的にITやDXを取り入れることを勧めていますし、AIの活用も有用だと考えています。

松久会頭 人口減少も影響していますが、県外へ行かれる方が多いこともあり、会員さんの多くが困っています。特に新卒者の入社が少なく、ここ数年は労働力不足に陥っている状態です。
美濃市には紙製品をはじめ、自動車部品、精密機械など、それぞれの企業独自の技術をもっておられます。ぜひ、この技術や仕事を次世代にもつなげて欲しいと考えています。 そこで、子ども達に美濃市の企業や美濃市発のものづくりを知っていただく機会として、夏休みを利用した工場見学ツアー「GO TO MINOTORY」を開催しています。
「GO TO MINOTORY」は小学生親子や、中学生、高校生に参加していただき、バスに乗って企業を回るイベントです。普段は見られない製造現場を見学できる機会となっていますし、企業側も自社のものづくり技術を伝えることができるイベントとして、高い評価をいただいています。子どもたちが将来の進路を考えるきっかけになって欲しいですね。

GO TO MINOTORY

GO TO MINOTORY
令和7年は、美濃市教育委員会や美濃市産業振興部と一緒に、美濃中学校で「企業研究会」を、昭和中学校で「美濃市に学ぶ 〜地域の企業やそこで働く方の生き方から〜」を行いました。紹介だけでなく、質疑応答の時間も設け、生徒が知りたいことも学んでいただくことができました。
ほかにも、関商工会議所さんと合同で、新卒の学生さんを対象にした会社説明会や、武義高校では工場見学バスツアーを実施しました。
松久会頭 働くことの意味や地域とのつながりを感じてもらえたようです。出展された企業からも好評でした。実際に担当者と話すことで、ネットでは得られない情報を企業として発信できるので、非常に良かったのだと思います。 さまざまな形で企業紹介を行うことで、今はまだ結果が見えないかもしれませんが、将来的に企業の知名度を上げることにもつながりますので、事業所さんに協力していただき、今の子どもたちが美濃市に残っていただけるようにしたいと思います。 同行する保護者にも美濃市のことを知っていただける機会となりました。

美濃中学校「企業研究会」

美濃中学校「企業研究会」

昭和中学校「美濃市に学ぶ 〜地域の企業やそこで働く方の生き方から〜」

昭和中学校「美濃市に学ぶ 〜地域の企業やそこで働く方の生き方から〜」

武義高校「工場見学ツアー」

武義高校「工場見学バスツアー」
松久会頭 市内には工場が多く、みなさん美濃まで通われているため、夜より昼の人口の方が多くなっています。そのまま美濃に家を構えてもらえれば嬉しいですね。歴史も文化もあるまちなので、空き家対策をしている行政と協力してぜひ、県外からの移住者も迎え入れたいと思います。
松久会頭 「繋ぐ」の意味はいろいろあり、歴史も、文化も、産業も、次世代へ繋げていきたいと考えています。
松久会頭 現在の社長は私よりもひと回り若く、社内の雰囲気が変わり、良い方向に変化していると思います。彼は現在、名古屋市から通っていますが、美濃市は自然豊かで、空気がいいと喜んでいます。
松久会頭 小倉公園の周辺の美濃橋、曽代用水、川湊灯台がある辺りは僕が一番好きな景色です。美濃の歴史文化が凝縮されていると感じます。美濃市には世界遺産が4つありまして、ユネスコ世界無形文化遺産の「本美濃紙」、世界農業遺産の「清流長良川の鮎」、世界かんがい施設遺産の「曽代用水」、そして、ユネスコ無形文化遺産に「伝統的酒造り」が登録されていて、美濃市には小坂酒造場があります。
いい素材がありますので、日常的にお客さんが来ていただけるような企画があると、もっとお店が増えるのではないかと考えています。若い方がお店を開業されるケースもあり、飲食店がまだ少ないながらも、新しいジャンルの出店も出ているので、これからも期待ができます。

美濃橋

上有知湊(川湊灯台)
古民家を改修したホテルも、ぜひ、利用していただきたいですね。2024年にオープンした「NIPPONIA美濃商家町 UMEYAMA棟」は小倉公園に隣接した場所にあり、1棟貸しで10名ほどが宿泊できるので、学生さんの合宿にもおすすめです。
うだつの上がる町並みでは、2025年に「紙遊」さんがリニューアルされて、従来の美濃和紙のグッズ販売のほか、カフェスペースで美濃和紙を使って手紙を書いたり、折り紙を楽しんだりする体験をしながら過ごすことができるようです。また、土日限定ですが美濃和紙づくりも体験できるそうです。少しずつですが、新しい観光スポットができつつあります。

NIPPONIA美濃商家町「UMEYAMA棟」

NIPPONIA美濃商家町「UMEYAMA棟」

NIPPONIA美濃商家町「UMEYAMA棟」

NIPPONIA美濃商家町「UMEYAMA棟」

NIPPONIA美濃商家町「UMEYAMA棟」
松久会頭 弊社が製造しているマスキングテープ用の原紙からは、どうしても端材が出てしまいます。苦労して作るものなので、端材といってもそのまま破棄するのは惜しく、幼稚園の工作材やバイオマス発電の燃料として提供しています。
この端材に目をつけてくださったのが、美濃市に移住して活動されているアーティスト、望月和也さんです。端材をはじめ、美濃和紙をアートに利用してくださり、松坂屋名古屋店のウォールミュージアムに展示していただきました。美濃和紙をアートの世界に取り入れていただいたことで、新しい可能性を感じることができました。
松久会頭 何かの会話の中で端材があることを知っていただき、実物をお見せしたらさらに興味をもっていただきました。何気ない会話や交流の中から生まれたコラボです。このように、美濃和紙の新しい可能性が広がっていくことを期待しています。

松坂屋名古屋店ウォールミュージアム

松坂屋名古屋店ウォールミュージアム

松坂屋名古屋店ウォールミュージアム

松坂屋名古屋店ウォールミュージアム

松坂屋名古屋店ウォールミュージアム
松久会頭 いろんな業種や場所で和紙を改めて知っていただければ、もっといろんな使い途があると思います。ペーパーレスの時代ではありますが、本には本の良さがあるように、やはり紙だからこそ成り立つ物や場面はあると思います。
新幹線に乗っていても新聞を広げているのは私ぐらいですが、新聞は紙で見た方がいいと思っています。スマホでは限定されますが、新聞は全体を見渡せて、いろんな情報が目に飛び込んできますから。
松久会頭 「継続は力なり」を大切にしています。会社でも「凡事徹底」、当たり前のことを徹底して続けることを伝えています。なかなか続けるということは難しいことですが、何でもコツコツやり続けると、必ず自分の力になると思います。
信念や強い気持ちをもつこと、夢や目標はぜひ、もっていただきたいと思います。年齢を重ねると、だんだんチャレンジしようと思う心が少なくなってきてしまうので、失敗を恐れず、若いうちにいろんなことに挑戦して欲しいと思います。
■美濃商工会議所
〒501-3743 岐阜県美濃市上条78-7
TEL.0575-33-2168
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