INTERVIEW

Leader's Voice
Interview
岡田 立 町長
岡田町長 当町は現在、企業誘致が順調に進んでいます。一方で、雇用の人数が2,000人ぐらいほしいという要望があります。この数は当町だけで補うことはできませんので、当町の魅力を県外に広くアピールしようと考えました。ただ、いきなり東京や大阪へ行っても、集客する手立てが難しいです。どういうところにターゲットを絞るとお客さんが来てくれるかなど、まだ綿密にまとめ切れていない部分があります。そこで今年については、EXPO安八2025事業という構想は立ち上げましたが、一旦踏みとどまることにしました。
そうはいっても企業側の要望は強いです。先日、岐阜県東京事務所の所長と話をしたところ、「仕事がないと移住・定住にはつながりません。企業も一緒に来て、こういう仕事がありますからぜひ来てください、というところまで説明できるといいと思います」とアドバイスをいただきました。町内には工場会もありますので、企業の方にも同行してもらって、企業の魅力もPRしていただきながら、まちのPRをしていきたいと思います。11月にはフェアに参加する予定です。そうした経験を積み重ねていく中で、雰囲気や手法などを学び、将来的に町独自で開催できるようになればと考えています。
岡田町長 それは間違いないと思います。平成30年に完成して、現在は1日約7,000台の交通量があります。「ここに、こんな土地があるなら、ここでいいのではないか」ということで、企業サイドにようやく当町が認知され始めたと思っています。次にもう一つ大きな区画をつくろうと思っていますが、あとは既存企業といかにバランスをとりながら発展していくとよいのかが課題になると思います。長年の懸案だったパナソニックの跡地も進出企業が決まり、明るい話題が出ています。“安八町はお金がない”というイメージも少しずつ払拭していってくれると思っています。
岡田町長 昭和30年、結村、名森村、牧村の3村が合併して当町ができ、今年はちょうど70周年を迎えます。先ほど話したように明るい話題も増えてきていますので、改めて3村が合併した意味をしっかり尊重できるものが何かできないかと考えました。
そこで式典より先に、いろいろなイベントを開催して、そこで人と人のつながりをつくることが大事だという思いの中から、二つの大きなイベントを中心に様々なイベントを開催します。これまで合併したと言いつつ、やはり3村の間には壁があったと思います。それを少しでも取り払うことができたらと思います。職員にはかなり負担をかけますが、それによってコロナで離れてしまった職員と町民とのつながりの接着剤になればと考えています。
一つは12月30日に第九を歌うイベントを開催します。名森地区と牧地区の子どもたちは登龍中学校に通っているのですが、20年ほど前から校長先生の発案で第九を歌っていました。それがコロナによって中断していました。成人になった子たちに、「今年70周年だけど何かやりたいことありますか」と聞いたら、「もう一度、第九が歌いたい」という声が多く聞かれました。それなら、一度やってみようということで決めました。ただ、結地区の人たちは歌ったことがありませんので、どうだろうかと思いましたが、募集をしたところ定員の200人が集まりました。下は8歳から上は92歳の方まで集まっていただき、今は猛練習をしている最中です。すでに、これまで会話のなかった結地区の人と名森地区、牧地区の人との間で会話があり、つながりができ始めています。
もう一つは、世界的に有名なストリートアーティストであるロームカウチさんと、いろいろな取り組みを一緒にやろうと動き出していて、すでに子どもと一緒に公共施設に絵を描くイベントも予定しています。この二つを二大イベントとしながら、70周年の冠をつけて様々なイベントを開催していきます。
第九合唱の練習
第九合唱の練習
第九合唱の練習
岡田町長 5月には、安八町子どもますつかみ大会を開催しました。今回は金色のますを用意して、捕まえた方には記念品をプレゼントしました。去年の1.3倍ぐらいの人出でにぎわいました。今後もたくさんのイベントを開催しますので、ぜひ多くの方に立ち寄っていただければと思います。
ますつかみ大会
ますつかみ大会
岡田町長 西濃地域でケーブルテレビが開通していないのは、当町だけでした。大垣ケーブルテレビには、町の事業に協賛もしていただくなど、大変協力してもらっているところですが、町民の間では、「あなた、ケーブルテレビもう入った?」などという会話も聞かれます。すでに500件の加入希望者があり、工事が終了したのが約200件で、工事待ちという方も大変多くなっています。子どもをターゲットにした番組も多くて、やはり子どもがテレビに映るのは、父母はもちろん祖父母にとっても楽しいことですから、加入希望者も順調に増えているようです。当町にとっても、まちの魅力を周知できる手段なので、よい取り組みになったのではないかと考えています。
番組の中では議会中継もあります。今、まちがどのような政策を進めているか、議員からの一般質問と行政からの回答で知ってもらうこともできますので、行政の取り組みを理解してもらう意味でも、今回の取り組みはよかったと考えています。
岡田町長 私は公約の中で、子育て支援策の一環として、子育て世代が活用できる多目的広場の整備を掲げています。当町には「北部公園」「総合運動公園」という二つの大きな公園があります。二つとも開園から30年以上が経過して、その時のニーズからズレがあると思いますし、老朽化もしています。子どもたちにアンケートをしたのですが、「公園が少ない」「人が集える場所が少ない」という意見がたくさんありました。本腰を入れて取り組む必要はありますが、単独では行うには多額のコストがかかりますので、国の予算も活用したいと考えています。そのためにも公園町寿命化計画をつくる必要があるので、現在策定しているところです。
北部公園
北部公園については、隣接するテレワーク施設「MUSUBUテラス」は入居者もいっぱいですが、遊びに来る方もかなり増えて、活用がうまく進んでいます。MUSUBUテラスとの相乗効果で、よりコミュニティの場として充実が図れるような公園にしたいと考えています。
MUSUBUテラスが、にぎわいの場として活用されることにより、自然発生的に公園をキレイにする団体ができて、130人ぐらいの輪に広がっています。MUSUBUテラスは元々、勤労青少年ホームでしたが、方向転換して、誰でも集まれる場所として開放して、専門のスタッフも常駐させたところ、人が集まるようになりました。勉強しに来る子どもが来て、子どもたちの居場所になっていって、大人も来るようになって、子ども食堂のような形で食事を振る舞うこともあって、「食べるなら働かないといけないね」ということで、大人も子どもも一緒に清掃する団体ができたようです。以前は決してキレイとは言えませんでしたが、今は見違えるようにキレイな公園に大きく変わりました。コミュニティの造成に力を入れている私としても、非常にうれしく思っています。町民自らの動きによって、よい流れができていますので、より使いやすい公園になるよう整備を進めていきたいと考えています。
MUSUBUテラス
MUSUBUテラス
岡田町長 総合運動公園については、総合体育館が災害時の食料が集まる場所になっていますので、一大防災拠点として活用したいと思っています。北部地域とは趣旨を変えて、ベンチの中に防災用品を収納できたり、万が一災害が起きたとき、すぐ避難生活ができる公園として整備したいと考えています。
コミュニティとしては、夏まつりを開催して、人が集まる場所であることを意識づけていますが、公園の維持管理がうまくいっていない部分があります。総合運動公園は、竹下内閣時代のふるさと創生金を活用したものです。当町には山がないので、山をつくろうということで小山をつくりました。ただ、その管理がなかなかできなくて、山の面積が大きいために、子どもたちが自由に駆け回る場所がなく、人が集まりにくい状況になっています。その辺りに手を加えて、気軽に人が集まることができる公園にしたいと考えています。
コミュニティについては、すでに花壇を掃除する団体はありますが、一部の人たちだけで完結している部分がありますので、北部地域のよい事例をうまく取り入れながら、広げていくことができたらと考えています。
〒503-0198 岐阜県安八郡安八町氷取161番地
TEL.0584-64-3111 FAX.0584-64-5014
安八町のホームページはこちら
面積:18.18km2
人口:14,417人(令和7年7月1日)
町の木:もくせい
町の花:すいせん
鎌倉街道
結神社
宇波刀神社
安八温泉
安八百梅園
安八スカイウォール
大垣市|羽島市|瑞穂市|輪之内町
安八町商工会のホームページはこちら
INTERVIEW
INTERVIEW
INTERVIEW