見どころ、遊びどころ、
食事どころいっぱいの可児市
住みごこちの良さを子どもたちに
伝えたい
可児商工会議所会頭
藤田幸夫さん
(株式会社甲山製作所 代表取締役会長)
未来を切り拓くために、3つの魅力アップに挑戦する
-- 可児商工会議所で大切にしていることを教えてください。
藤田会頭 私の基本的な考え方は「地元企業の発展なくして、商工会議所の発展はない」ということです。その実現のため令和2年4月に策定した「中期ビジョン」(5ヶ年計画)では、可児市政経営計画の最重点施策である「地域経済の元気づくり」を創造するという目標と連携させていくための基本方針として「地域経済力アップ」・「組織の魅力アップ」・「まちの魅力アップ」の3つの魅力アップに挑戦しています。なお、可児市が市政施行40周年を迎えるにあたり、冨田成輝市長と共に、更に魅力のあるまちづくりを進めていきます。

中期ビジョン

「可児に住もう」魅力発見パンフレット
-- 具体的にはどのような活動をされていくのでしょうか。
藤田会頭 「地域経済力アップ」では、昨年に引き続き地元優良企業の経営者に、起業から成功までの経験を熱く語っていただく講演会を企画しています。先輩経営者から次世代を担う若手経営者へ、経営を成功させるポイントなどが継承されることが期待できます。また、現在の中小企業を取り巻く経営環境は、厳しさを増していることから、支援事業を強化していきます。特に専門家による各種セミナーと個別相談会を多数開催し、課題が明確になった場合は経営者に寄り添った「伴走型経営支援」を進め、経営課題の解決に努めていきます。更に令和6年度には、「可児御嵩インターチェンジ工業団地」の分譲が始まり、大きな雇用と消費が生まれることから、地域経済活性化に向けての支援も重要になると考えています。
「組織の魅力アップ」では、会議所の会員加入率の向上を目指します。組織の力は、会員数に比例すると考えています。そのためには、商工会議所の魅力アップが必須になりますので、職員のスキルアップが必要になります。そのため真に頼られる商工会議所となれるように「新人事制度」の導入に取組みます。
-- 「まちの魅力アップ」についてはいかがでしょうか。
藤田会頭 冨田市長が可児市のキャッチフレーズにしている「住みごこち一番・可児」の通り、魅力あるまちづくりに努めていきます。特にコロナ禍で2年間中止した当所の2大イベント「産業フェア」と「可児夏まつり」を今年は市政施行40周年の冠をつけて盛大に開催したいと思っています。例年10月に開催する「産業フェア」には会員事業所が100社ほど参加して、2日間で2万人ほどの来場者があります。自社の商品やサービスなどの展示や販売を行い、企業間だけでなく、市内及び近隣市町から一般市民の方も多く来場されています。8月に開催している「可児夏まつり」では、盆踊りやダンスの他、魚つかみや各種イベントを行い子どもから大人まで楽しんでいただいています。今年は、2年間中止となった想いを込めて花火をあげたいと思っています。
また、可児市は現在、人口約10万人、生産年齢人口は約5万8千人ですが、2050年には、人口は8万5千人、生産年齢人口は4万4千人に減ると推定されています。当所ではこの将来の人口減少を見据えた事業を昨年から始めています。会員企業への就職や可児市への移住・定住などを図る「可児で働こうキャンペーン」の一環として、可児市の歴史や文化などの魅力を紹介しながら、会員企業が持つ独自技術、商品・サービス、福利厚生など企業の魅力を掲載した「可児に住もう」魅力発見パンフレットを市内及び近隣市町にある地元高校6校の生徒と保護者に配布したところ、学校関係者の方からも好評でした。今後は更に参加企業を増やし充実させて実施していきたいと思います。

産業フェア

可児夏まつり

可児夏まつりの花火
歴史、文化、環境、住環境、全てのバランスが良いまち
-- 可児市の歴史・文化・デートスポットなどを教えてください。
藤田会頭 可児市には自慢できる多くの名所がありますので、その一部を紹介させていただきます。歴史では、大河ドラマ「麒麟がくる」の放映で脚光を浴びている「明智光秀」が一番になります。明智光秀が30年ほど過ごしたとされる明智荘には、光秀ゆかりの見どころがいくつもあります。そのひとつである明智城跡は、地元のボランティアの協力もあり、城内一帯を周遊できるよう登城路が整備されています。明智城跡には、台座を含めた全高4m30cmある明智光秀公の銅像が建っています。また、展望台からは明智荘が一望できます。
文化・芸術では、陶芸家であり、志野・瀬戸黒で国の人間国宝となった荒川豊蔵の作品やコレクションが展示された「荒川豊蔵資料館」があります。収集された美術品はもちろん、自然あふれる敷地内に佇む豊蔵の居宅や陶房なども見ることができます。また、新録や紅葉も必見です。
デートスポットとしてお勧めなのが、江戸時代に中山道の木曽川の渡し場として栄えた場所に、全長600ⅿにもおよぶ竹林の遊歩道が整備されていて、かぐや姫の世界を彷彿とさせる緑の別世界が広がっています。

明智光秀公の銅像

明智城跡展望台から一望できるかつての明智荘

木曽川渡し場遊歩道(かぐや姫の散歩道)
-- 「花フェスタ記念公園」から改称した「ぎふワールド・ローズガーデン」もありますね
藤田会頭 一日中家族で楽しく過ごせて、世界のバラが咲き乱れグルメもいっぱい揃っている公園です。1996年(平成8年)の開園時、私が代表取締役会長を務める株式会社甲山製作所で記念植樹をしました。そして、弊社でイカの焼成機を製造していたことから、1週間ほどイカ焼きのブースを設置したこともあります。私がイカを焼いていると「寅さんみたい」と言われて、お客さんと記念撮影をした思い出もあります。私の子どもが小さい頃は何度も遊びに行きましたし、今は孫を連れて遊びに行きますが、新しく設置されたちびっこ広場で、孫たちは楽しそうに遊んでいます。

ぎふワールド・ローズガーデン
-- 可児市の住みごこちについて教えてください。
藤田会頭 平坦なまちで緑が多く、都会でもないし、田舎でもない、全てにおいてバランスの良いまちだと思います。これからの社会人には欠かせないゴルフ場も多くありますし、飲食店も多いため、私もグルメマップを見ながら家族を連れて、おいしいものを食べにいきます。そして、商工会議所の会員さんを見ていて感じるのですが、仲間意識が強い印象があります。私自身も仲間が遊びや飲み会に誘ってくれます。飲食店やレジャースポットが多いので、気軽に食事をしたり、カラオケをしたり、日常で楽しめる場所があるまちです。高校生や若い方には遠くまで行かなくても、身近な場所に楽しく遊べる場所がたくさんあることを伝えたいと思います。家庭をもつなら実家がある可児市に住まいを設けると、安心できるのではないでしょうか。私はよく「安気」という言葉を使いますが、子どもも高齢者も「安気なまち」になって欲しいですね、ぜひ、保護者さんから可児の魅力をお子さんに伝えていただきたい。郷土愛をもって育って欲しいと思います。

ゴルフ場
家族との時間、
自分の趣味の時間の中で経験を
積み重ねていく
-- 藤田会頭はどのように休日を過ごされていますか。
藤田会頭 結婚する時に決めた約束事が3つあり、そのひとつが週末に女房と買い物に行くことで42年間続けています。仕事や公務の日もありますが、土日のどちらかで必ず出掛けています。夫婦円満の秘訣だと思っています。コロナ禍で外出が減ってからは、野菜づくりを覚えました。鳩吹山の麓にある花木センターで草花や野菜苗を購入して育てて楽しんでいます。これまでに玉ねぎ、きゅうり、トマトを育てました。また、毎月、仲間とゴルフも楽しんでいます。ゴルフで体を動かしてお風呂に入って、一杯やって、仲間との遊びは楽しいですね。
-- スポーツはいかがでしょうか。
藤田会頭 学生時代は剣道をやっていて、3段をもっています。20歳から34歳頃まで小学生に指導をしていました。大会の参加で岐阜県内中を回ったり、審判をしたり。その頃の小学生が弊社に入社して、声をかけてもらった時は嬉しかったですね。
渓流釣り、海釣り、スキーも30年以上、30歳から55歳までは自治会野球をやっていました。
経験を積み重ね、
社会の中でどのように自分の人生を
歩んでいくのか見つけて欲しい
-- いろいろな経験をされている藤田会頭から若い方へメッセージをお願いします。
藤田会頭 若い頃になんでもやっておくものだと思います。顔が広がり年齢を重ねるごとにいろいろ場面でその繋がりが生きてくることがあります。いろいろな経験もしましたし、それなりに苦労もしました。当時は苦労とは思っていなかったのですが、今思うと、その時に苦労をしておいて良かったと感じることが多くあります。今は、何でもスマホで調べることができるようになりましたが、スマホだけに頼らず、横の繋がりも縦の繋がりも大切にしていただいて、会社、組織の中でどのように生きていけば良いのかを学んで欲しいと思います。スマホだと自分に都合の良いものばかりが目に止まりがちになりますが、新聞や本も読んでください。また、商工会議所に入っていただき、会員同士で仲間になったり、いろいろな場所へ遊びに行ってもらいたいですね。
-- どのような本を読まれていますか。
藤田会頭 昔は三国志が好きでした。今は経営に関する本を多く読んでいます。カリスマ的な経営者はみなさん、同じ様な考えをもっていて、納得できるところが多くあります。経営者として赤字はありえない、そのような気持ちで経営してきました。若い方には、ちょっとスマホを置いて、本を読んだり、友達と遊んだり、いろいろな方とお付き合いをしたり、人生を違う角度から見て世の中を広く知っていただきたい。その中で可児市のことも知っていただきたいと思います。
可児商工会議所
〒509-0214 岐阜県可児市広見1-5 可児市総合会館3階
TEL.0574-61-0011
FAX. 0574-63-1856