Leader's Voice

合併70周年の節目の年　学校統合は順調に進む

Interview

七宗町

加納福明町長

新しい中学校の名称は“七宗中学校”

――　七宗町の最近の動きについて教えてください。

加納町長　来年4月に中学校が統合して、再来年には小学校が統合することになりました。現在は神渕地区に小学校と中学校が一つずつ、上麻生地区に小学校、中学校がそれぞれ一つずつあります。校舎が新しいのは、二つの中学校なので、二つの中学校を使うことにしました。どちらを中学校にして、どちらを小学校にするかについては、いろいろな意見がありましたが、上麻生を中学校にして、神渕に小学校を置くことに決まりました。　中学校については、それほど工事をしなくて済みますが、中学校を小学校に変える方については、部屋数を増やすなどの工事もあります。そのため、小学校の統合を再来年にしたという経緯もあります。　現在は中学校の校章、制服、体操服、カバンが決まったところで、名称も七宗中学校に決まりました。校歌については、地域に合うどんな言葉を入れたらいいか、町民の皆さんに募集をしているところです。来年3月16日に、二つの中学校の閉校式を行って、4月7日に改めて一つの中学校で開校式を行うことになります。これまで長い間議論がありながらも、なかなか結論が見いだせなかった学校統合ですが、現在は順調に進んでいます。

七宗町加納福明町長との対談風景

――　ほかにも話題はありますか？

加納町長　県道富加七宗線についてです。この道路には間見峠という難所があります。私が町長に就任してから、二つの待避所を作ってもらったのですが、改良の余地はまだまだあります。ナビシステムで、この峠道を案内されるケースもあって、遠方から初めて来た方は、一度で通り切ることができないので、一旦バックして切り替えします。中には脱輪する車もあって、その際は通行止めになります。整備が進めば町民にとっても利用しやすい道路になりますので、今後も改良が進むよう、関係各位に対して働きかけを続けていきたいと思っています。

県道富加七宗線の間見峠

静岡県松崎町との交流がスタート

――　七宗町は今年、70周年を迎えますね。

加納町長　はい。神渕村と上麻生村が合併して70年になります。10月26日には式典を開催する予定で、翌27日には産業祭も予定しています。

――　ほかの話題についても教えてください。

加納町長　自治体間の交流を進めたいと思っていて、これまでいろいろ働きかけてきました。当町は全国の約40市町村で構成する「ささつな自治体協議会」にも参加していて、これまでに災害支援協定の締結や首長の交流を行ってきました。その流れの中で、7月16日に静岡県松崎町との交流を始めることを確認しました。　具体的に何ができるかということですが、南海トラフ地震が起きたときは大きな協力ができるのではないかと考えています。当町は地盤が固い地域ですから、万が一、地震が起きたときは避難される方を受け入れたいという気持ちがあります。そうした気持ちも持ったうえで、まずは子どもたちや町民同士の交流を深めるところからスタートできたらと考えています。

地域で環境を整えた葉津川がホタルの鑑賞スポットとして注目

――　最近は町民に軽スポーツに親しむような働きかけもされているようですね。

加納町長　コロナ禍は、皆さん外へ出ていく機会も減ってしまいましたが、少し落ち着いてきましたので、健康維持も兼ねて体を動かしてほしいと思っています。グラウンドゴルフ、ゲートボール、バトミントン、ソフトバレー、卓球、モルックなど、様々なメニューを用意して、町民の皆さんに親しんでもらっています。8月20日には上麻生小学校体育館でカローリング大会も開催しました。今後も町民の皆さんが気軽に軽スポーツができる環境を整えていきたいと思います。

カローリング大会

軽スポーツ

――　最後になりますが、6月には、ホタル見学のイベントも開催されたようですね。

加納町長　はい。「ほたるウォーキング」です。当町の葉津地区では10年ほど前からカワニナの養殖をスタートしました。今ではホタルの鑑賞スポットとして知られるようになり、見に来る方が増えています。もともと葉津川は多くのホタルが飛ぶエリアだったのですが、その姿が年々減少していきました。そこで地域の方々が川の清掃をし、ホタルの餌になるカワニナを養殖するなどホタルが育つ環境を整えたことで、今の姿を取り戻しました。私も先日、見学に行ったのですが、川の水は澄み切って、とても多くのホタルが飛んでいて、それは美しい風景でした。ぜひ多くの方に見に来てほしいと思います。