美濃市 武藤 鉄弘 市長

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多様な人材を活用し地域を活性化。YouTubeを効果的に使いシティプロモーションも推進

多様な人材を活用し地域を活性化。YouTubeを効果的に使いシティプロモーションも推進 | 市町村長
多様な人材を活用し地域を活性化。YouTubeを効果的に使いシティプロモーションも推進 | 市町村長

Interview

美濃市

武藤 鉄弘 市長

情報発信の充実強化を図る

―― 「美濃市公式YouTubeによる地域情報番組を開始」の概要と具体的な取り組みについて教えてください。

武藤市長 これまで行政が発信している情報は、基本的にはホームページ、市民に配る広報紙が主流です。ほかには、当市ではケーブルテレビがありますが、全員が加入しているわけではありません。そんな中で最近はYouTubeやSNSが主流になっていますので情報発信ツールを増やすことを目的にしています。具体的には、10月から開始した電子図書館の利用や今年で30周年を迎えるあかりアート展など、市の主な施策や各種イベントなどをYouTubeで配信する予定です。ただ、YouTubeといっても大変な数がありますので、その中で当市の情報をいかに見ていただけるかということについては、アイデアや様々な仕掛けが必要になると思います。もう一つは、市内向けなのか市外向けなのかということです。必要な方に必要な情報が届く形での発信の仕方についても工夫が必要になると思います。

美濃市市長対談
―― そのほかの取組みとしてはどのようなものがありますか?

武藤市長 議会の一般質問はすでにYouTubeで発信しています。また、当市ではドローンを駆使した観光PR映像の出来栄えを競う「ドローン空撮大会」を開催し、最優秀賞に輝いた作品もYouTubeで公開しています。

移住定住のきっかけや関係人口の創出につなげたい

―― 「保育園留学事業」の概要と具体的な取り組みについて教えてください。

武藤市長 当市で活動している地域おこし協力隊と東京の企業の方とのコラボレーションの中で、「保育園留学事業をやってみたらどうですか」というお話をいただいたのがきっかけでした。子育て世帯の長期的な関係人口の増加や長期滞在による経済効果、また、当市を訪れておもてなしを受けた方が都会に戻って、「美濃市は良いところだった」という情報発信の形になることも期待して始めました。

これまで北海道などで取り組みがあり、景色がよくて自然環境も素晴らしいし、食べ物もおいしい北海道ならわかるけれど、美濃市ではどうなのだろうかという不安もあったのですが、東海地区では初めての取り組みとしてスタートしたところ、いきなり14組の受け入れができました。今年度も9月28日時点で23組の予約があり、最終的には30組を見込んでいます。

ただ、申し込みが多すぎても保育園の定員があって受け入れができませんし、住むところの確保が難しいという課題があります。保育園留学事業とは、基本的には都会の方たちが家族全員で1~3週間程度、当市で生活するというものです。子どもは保育園に通わせて、親はテレワークや自然散策や観光地巡りなどをします。費用は自費で最低でも20万円以上はかかりますが、都会の方たちにとってはビルの中ではなく、美濃市の自然の中で子どもたちにのびのびと様々な経験や体験をさせたいという思いでお越しになっています。

保育園留学事業

保育園留学事業

保育園留学事業

保育園留学事業

この事業は、都会での生活がそのままこちらに来るというものです。スーパーで買い物をして料理を作って、子どもを保育園に送った後、親はシェアオフィス「WASITA MINO」を活用して仕事をするという生活スタイルです。ですから炊事、洗濯ができる環境が必要になるわけですが、その環境を確保することが難しいので、昨年はホテル「フェアフィールド・バイ・マリオット・岐阜美濃」を滞在拠点にしてもらいました。今年度からは、おぐらやまハウスを民間住宅の滞在拠点として新たに供用を開始しましたが、さらに活用できる民家を増やして、受け入れ態勢を整備していきたいと考えています。

WASITA MINO

WASITA MINO

民間からの人材を受け入れ、地域活性化の課題解決を進める

―― 「地域おこし協力隊、地域活性化起業人による地域活性化」の概要と具体的な取り組みについて教えてください。

武藤市長 地域おこし協力隊は、当市における様々な資源を使って3年の間に起業し、移住していただくことが目的で、現在4名の隊員が活躍中です。

1人目の方は、先ほど述べた保育園留学事業を企画したり、関係人口獲得及び子育て世帯移住促進事業をされて、テレビや新聞などのメディアでも取り上げられて、当市のブランディング強化に貢献してくれています。

地域おこし協力隊

地域おこし協力隊

2人目の方は、長良川のごみ問題を中心に地域の困りごとを解決してくれています。ただ、それだけでは収入を確保することが難しいので、地域住民と連携し、子育て支援企画立案を実施しています。それ以外にも子どもを中心として、人と人がつながる場所を提供しようということで、キッチンカー、ワークショップ、ステージを用いた各種イベントを開催しています。

地域おこし協力隊

地域おこし協力隊

地域おこし協力隊

地域おこし協力隊

3人目の方は、当市の農業産品を使って新たな商品開発をしながら当市の名物を作ろうということで活動しています。最終的には開発した商品の量産化や販路拡大まで視野を持っているので、市として支援していきたいと考えています。

4人目の方は、空き家を売るなど仲介的なことを含めて、空き家の情報発信をしています。すでにNPO法人の運営する空き家紹介のホームページでは写真を多用してビジュアル化するなど、空き家の利活用や移住促進業務を実施しています。

―― 地域活性化起業人による地域活性化についてもお聞かせください。

武藤市長 まず、ひとりは株式会社HISから観光分野のスペシャリスト人材に来てもらって、民間企業で培った経験を基に、当市の観光戦略、地域連携事業を進めてもらっています。現在は観光協会の事務局長として赴任し、ツアー企画・誘致、さらには滞在中の体験コンテンツを造成し、大手販売サイトのじゃらんなどへ展開する活動をしてくれています。

次に、もうひとりは、大垣市のソフトビアジャパンで起業したタイムカプセル株式会社からデジタル人材を派遣してもらっています。市内のDX化をどうするか、さらに市民がマイナンバーカードを活用して、いかに利便性を高められるかということで、DX化の推進をしてもらっています。

具体的には、市民にも親しみやすい事業ということで、図書館に電子図書を約5,000冊入れます。これにより、自宅にいながらマイナンバーカードを使って本が借りられるようになります。

また、美濃病院についても、マイナンバーカード、診察券、国民健康保険や後期高齢者医療保険証をひとまとめにして、マイナンバーカード1枚で受付が済むようにしたいと考えています。

―― 「洲原ひまわりの里整備事業」の概要と具体的な取り組み内容について教えてください。

武藤市長 洲原ひまわりの里は、洲原地区の地域づくりをどうするかという中で、地域の方たちが2,400㎡の休耕田を活用して花を植えたのが始まりです。当初は夏のひまわりだったのですが、現在は四季折々、秋はコスモス、冬は寒咲花菜、春はネモフィラを栽培し、1年を通して楽しめる花畑になっています。来場者の推移は、平成24年の200人からスタートして、平成30年に1万人、昨年は約3万人が来場しています。

洲原ひまわりの里

洲原ひまわりの里

特に8月は「ひまわりフェスティバル」を開催します。イベントの目玉である「魔女コンテスト」に応募する写真を撮影するために多くの方が来場しますし、手作り小物販売と飲食店の出店もあり、大変なにぎわいを見せます。来場者の増加に伴い、駐車場の確保が難しくなってきたため、駐車場の整備とトイレの設置を実施したところです。

―― 最後になりますが、最近、ふるさと納税返礼品に知名度が高い人気健康家具が加わったそうですね。

武藤市長 はい。ふるさと納税返礼品については、10月からルールが変わり、経費基準の厳格化と地場産品基準の見直しも行われました。ラクに姿勢がよくなる椅子の「バランスラボ」製品は、当市にある木製品の製造・加工企業が製造の大部分を担っていますので、当市の新たな返礼品として追加されることになりました。皆様の健康に、ぜひふるさと納税をご活用いただければと思います。

 

美濃市役所

〒501-3792 岐阜県美濃市1350
TEL.0575-33-1122  FAX.0575-35-2059
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面積:117.01km2
人口:19,526人(令和41130日)
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