INTERVIEW
Leader's Voice

Interview
篠田 啓介 市長
篠田市長 和紙とうだつのまちとして知られる美濃市ですが、特に美濃和紙の技術はユネスコの無形文化遺産に登録されています。昨年12月には福井県越前市の「越前鳥の子紙」が追加登録されたことで、和紙そのものへの注目が一層高まることでしょう。近年では、和紙を糸にして服飾品に加工するなど、新たな活用法も生まれており、伝統産業の活性化が期待されます。
「うだつ」とは、隣家からの延焼を防ぐための防火壁のことで、江戸時代には富の象徴ともされていました。市内には、明治期に建てられた商家の家並みとうだつが今も残り、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。
毎年秋には、この歴史的な町並みを展示スペースに見立てた「美濃和紙あかりアート展」が開催されます。美濃市の伝統である和紙と町並みを同時に楽しめるイベントとして、多くの人々から好評を博しています。
一昨年、市制施行70周年を記念し、市の魅力を「視」「聴」「香」「味」「触」の五感という新しい切り口で捉え直す「美濃市五感遺産」を認定しました。これにより、市民が日頃から感じている地域の魅力が数多くあることを再認識でき、シビックプライドの醸成につながることが期待されます。
最近では、多くの市民がまちづくりを「自分事」として捉えるようになり、地域活性化への機運が高まっています。今後も、こうした市民の皆様と共に、美濃市の魅力をさらに発信し、新たな魅力も発見していきたいと考えています。


うだつの上がる町並み

美濃和紙

本美濃紙
篠田市長 全国的な課題である人口減少は、当市にとっても重要なテーマです。しかし、これを単なる課題としてではなく、新たな可能性を切り拓く「チャンス」であると捉えています。人口減少が避けられない状況下で、特に注力しているのが「関係人口」の創出です。美濃市に関心を持ち、応援してくださる方々を増やすことが、地域の活性化に向けた起爆剤になると考えています。
その具体的な取り組みとして、令和5年1月に「保育園留学」という制度を立ち上げました。これは、ご家族で1~2週間市内に滞在し、お子さんを保育園に通わせながら美濃市の魅力を体験していただく短期移住プログラムです。
このプログラムは大変好評を博しており、これまで日本全国はもちろん、海外からも200組以上のご家族にご参加いただきました。同様の取り組みは全国約50の自治体で行われていますが、美濃市はその中でも常に上位5位に入るほどの人気を誇ります。
さらに嬉しいことに、プログラム終了後も多くの方が美濃市との関わりを続けてくださっています。春には「美濃まつり」、夏には川遊び、秋には「美濃和紙あかりアート展」など、季節ごとに再訪してくださるのです。今後は、こうした方々が継続的に美濃市と関わりを持っていただけるような、新たな仕組みづくりを進めていきたいと考えています。
篠田市長 財政面では依然として厳しい状況が続いています。関係人口の増加は長期的な地域活性化に不可欠ですが、すぐに税収増へと結びつくわけではありません。そのため、従来の行財政改革と並行して、「稼ぐ行政」をキーワードに、外部からの資金獲得にも積極的に取り組んでいく必要があります。
その最も分かりやすい成功事例が、ふるさと納税です。私自身、職員時代に3年間担当しましたが、担当者になった令和4年時点での寄付額は4,700万円でした。それが、令和6年には3億9,000万円にまで大きく伸長しました。これは、単に返礼品を並べるのではなく、その「売り方」や「見せ方」を工夫した結果です。
この経験から得られた「視点を変えることで価値を最大化する」という考え方を職員全員で共有し、今後もふるさと納税をはじめとする外部資金の獲得を戦略的に進めていきたいと考えています。
篠田市長 高校生の医療費無料化は、多くの保護者の皆様から寄せられている喫緊の課題です。この声にお応えし、一日も早い実現を目指すことで、子育て世代が安心して暮らせるまちづくりを進めていきたいと考えています。
篠田市長 はい。美濃市の魅力は、歴史的な町並みや豊かな自然といった目に見えるものだけではありません。むしろ、その本質は、データや写真では伝わりにくい「目に見えない魅力」にあると、私は考えています。
その好例が、キャンセル待ちが出るほど人気を博している「保育園留学」です。人気の理由の一つは、東海環状自動車道の開通によるアクセスの良さでしょう。名古屋圏から程よい距離で訪れることができる利便性は、確かに大きな強みです。
しかし、参加者の声に耳を傾けると、より本質的な理由が見えてきます。多くの方が口にするのは、「空気がおいしい」「文化的な香りがする」そして何よりも「人が温かい」という感想です。
「喫茶店で気軽に声をかけてくれた」 「道を歩いていたら、挨拶してくれた」 「まち全体がとてもフレンドリーに感じた」
これらは、ずっと美濃市で暮らす私たちにとってはごく当たり前の日常の光景です。しかし、都市部から訪れた方々にとって、こうした何気ないコミュニケーションこそが、心を動かす「非日常の体験」であり、他の地域にはない大きな魅力となっているのです。
この「当たり前の中にある特別な価値」を市民の皆様と共有し、自信と誇りを持って未来のまちづくりにつなげていきたいと考えています。

保育園留学

保育園留学
篠田市長 市長に就任して以来、市民の皆様との距離がぐっと近くなったと実感しています。スポーツ少年団やボランティア活動を通じて、もともと地域の方々との交流はありましたが、イベント等で子どもたちから「一緒に写真を撮って!」と気軽に声をかけられる機会が格段に増えました。皆様にとって、より「親しみやすい市長」になれているのであれば、これほど嬉しいことはありません。
特に印象的だったのは、先日訪れた飲食店での出来事です。アルバイトをしていた高校生から「市長さんですよね、写真を撮ってください」と声をかけられました。驚いて「どうして知っているの?」と尋ねると、「父と母がいつも市長の話をしています」と教えてくれたのです。そして、「家に帰って自慢します」と笑顔で話してくれました。
こうした若い世代からの反応は、私が想像していた以上のものでした。今回の選挙をきっかけに、20代、30代の方々が「自分たちの美濃市の未来をどう創っていくか」を真剣に考え始めてくれている。その熱意と期待をひしひしと感じ、身が引き締まる思いです。
その思いは、先日開催した子ども園の保護者の皆様との座談会でも確信に変わりました。約40名の参加者から出たのは、「こうしてほしい」という一方的な要望だけではありません。「市と一緒になって、より良いまちを創り上げていきたい」という、当事者としての熱い思いでした。会が終わる頃には、「直接話ができて本当に良かった。ぜひまた開催してほしい」という温かい言葉もいただきました。
これからも、まちで気軽に声をかけていただけるような、市民の皆様にとって身近な存在であり続けたい。そして、こうした対話の機会を何よりも大切にし、皆様の声を着実に市政へと反映させていきたいと考えています。
篠田市長 選挙期間中は、市民の皆様から本当に多くの、そして切実な声をいただきました。
「美濃市の未来を、もっと明るいものにしてほしい」という未来への期待。 「高校生の医療費を無料にしてほしい」という子育て世代の切実な願い。
そして、特に多かったのが「小倉公園を、かつてのような市民の憩いの場として再生してほしい」というご意見です。
小倉公園には立派なステージがあり、かつては様々なイベントが活発に行われ、多くの市民で賑わっていました。しかし、残念ながら近年はそのような機会が少なくなり、寂しい状態が続いています。
この小倉公園を、観光名所としてだけでなく、市民の皆様が日常的に集い、憩い、そして積極的に活動できる場として再生させるべく、新年度から具体的な取り組みの検討を開始したいと考えています。

小倉公園
〒501-3792 岐阜県美濃市1350
TEL.0575-33-1122 FAX.0575-35-2059
美濃市のホームページはこちら
面積:117.01km2
人口:17,904人(令和8年2月)
市の木:カエデ
市の花:ウメ
小倉公園
美濃祭りの花みこし
美濃橋(国の重要文化財)
曽代用水(世界かんがい施設遺産)
うだつの上がる町並み
大矢田もみじ谷
美濃和紙の里会館
美濃和紙あかりアート館
美濃和紙あかりアート展
関市|郡上市
美濃商工会議所のホームページはこちら
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