INTERVIEW
Leader's Voice

Interview
渡辺 幸伸 町長
渡辺町長 70周年を機に、まちを盛り上げましょうということが一つあります。書画家に、本町に向けたメッセージを描いてもらった継往開来(けいおうかいらい)という言葉があります。歴史として、先人の英知や努力に感謝して、受け継ぐものは受け継ぎます。そのうえで、自分たちとして新しい時代をしっかり切り拓いていこうということで、自分たちの手で作り上げていって、次の人たちにつないでいくという意図があります。

今回の70周年記念イベントについては、部局を横断した職員によるプロジェクトチームが立ち上がりました。そこから上がってくるものに対して、式典などは別にして、基本的に口出しをしませんでした。その中で、町内には三つの小学校と三つの中学校があります。その児童生徒を全員集めて人文字をつくるというイベントを5月に開催しました。総勢約1,300人いますが、設計図を書いて、ここに人が立つといったことも、あらかじめ計画を立ててやったのですが、とても印象に残っています。
ほかにも、「みたけのええもん」をふんだんに使ったオリジナル給食をつくったり、「こども水合戦」を開催したり、11月に開催した記念式典では、当町出身で世界を舞台に活躍されるピアニスト、梅田智也さんによる生演奏や、東濃実業高等学校箏曲部、吹奏楽部の皆さんにも演奏を披露してもらいました。今後も来年3月1日には、「みたけの森クロスカントリー大会」などの開催も予定していますので、ぜひ多くの方に、当町へ足を運んでいただきたいと思います。

町制施行70周年記念の人文字

町制施行70周年記念の人文字

制施行70周年記念給食

オリジナル給食(御嶽宿大名の夕飯)

可児才蔵のり

こども水合戦

町制施行70周年記念式典

東濃実業高等学校箏曲部の演奏

東濃実業高等学校吹奏楽部の演奏
渡辺町長 当町では、誇りのあるまちづくりと協働共創のまちづくりを進めています。まちの歴史においては、産廃問題や亜炭による道路の陥没があったりして、負のニュースが多い側面がありました。特に亜炭について言えば、陥没するような土地には購買意欲も起きにくいので、充填事業に力を入れてきました。地盤を強固にして外から人を呼び込むことをインフラ整備として取り組んでいます。一方で、ソフト的にも関係人口を増やす取り組みを進めています。外から人を呼び込むのはもちろんですが、誇りのあるという意味では、住民の方も負の部分が強いと「私は御嵩町に住んでいます」というPRができにくい面があります。町民自身が誇りを持てるまちづくりにすることが大きな課題になっていますから、協働共創という視点で、行政が一方的にやるのではなく、自分たちのまちは自分たちで作りましょうという取り組みを、公約として掲げましたので、その方向で進めています。
まずは町民に町内の魅力を知ってもらうことが大事です。その一つのツールとして、みたけファンクラブ「Take-Mi」をつくりました。現在、1,000人を超える登録者が集まりました。ファンクラブをきっかけに、当町に来ていただき、その方たちが「御嵩町は、こんないいところだったよ」と、 SNSを使って広めていく方向を目指しています。12月31日までは、デジタルスタンプラリーも開催しています。対象になる歴史スポットを訪れたり、飲食店を利用するとポイントがもらえますので、これを機会に、ぜひ多くの方に、当町へ遊びに来ていただきたいと思います。

デジタルスタンプラリー
渡辺町長 はい、もちろんです。町民の中には、ゴミ拾いや草刈りをやりたいけれど、高齢になってきて、なかなかできないという方もいます。そういうときに、例えばファンクラブで「サポートをお願いします。お礼におにぎりを出します」というメッセージを出すと、中には、「やってもいいよ」というメッセージを返信する方もいて、そのマッチングもスタートしています。
関係人口の増加を考えるとき、やはり行政主導が強かった側面があります。民間が、自分事としてやっていかないと、うまくいかないと思います。その面では、団体が少しずつでき始めています。今後は、そうした団体が有機的につながればと考えているので、新たなまちづくりネットワーク「みたけのえんがわ」を立ち上げました。
団体が、緩い関係でつながって、「なんか、やってみようよ」ということで、自分たちで動いて新しいことを始めて、町も、それに対して支援するという仕組みをスタートしています。まずは、内側から誇りが持てるようにして、魅力を見つけて発信していくことで人口を増やしていきたいと思います。
御嵩駅前では、「みたけエコビアガーデン」が開催されましたが、そこも、プラットホームになっています。自然な形で町内外の方々が集まってきて、その中から、いいアイデアが出てきて、イベントにつながった例もありますので、そうした仕掛けをどんどん増やしていきたいと思います。

みたけエコビアガーデン
渡辺町長 手段の目的化にはしたくないと思っています。名鉄を残すことが手段ではなく、目的になってしまっていたのではないかと思います。残すことが目的になってしまっていますから、うまくいかなかった部分もあると思います。まちづくりという概念を考えたとき、当町にとって名鉄が必要かどうかなのだと思います。乗り換えは必要ですが、名古屋まで鉄路でつながっています。ここから出る人もいますが、来てくれる人もいます。まちづくりを進める中で、誘客をどうするか考えたとき、当町は名鉄という輸送形態を持っています。もっと、名鉄を活性化すると、まちづくりに寄与するのではないかという部分が見えてきたので、その手段として名鉄を残したいと考えています。その話を、様々な場面で住民に問いかけているところです。
渡辺町長 現在の庁舎は、耐震性能が非常に低いです。それを発端として、「同じ場所で建て替えますか」「ほかの場所に移転しますか」という意見があって、政局も相まって、なかなか方向性が見出せませんでした。その後、懇談会を何度も重ねて、ようやく移転場所も決定しました。設計に関しては、元々の設計がありましたので、その大枠を意識しながら設計・施工・管理を一括して業者に委託するという、DBO方式で進めることにしています。
ただ残念ながら、移転場所にも亜炭層がありますので、まず充填するところからのスタートになります。現在、その作業を進めているところですが、令和11年4月の開庁を目指しているところです。まだ正式決定したわけではありませんが、昨年は車座懇談会を各地域で開催しました。そのときに「公園が少ない」「こどもたちが集える場所が欲しい」「勉強する場所があるとうれしい」などの意見が出ましたので、そうした機能も加えることができたらと考えています。場所も移転しますので、産業振興の意味において商工会にも加わってもらおうと考えています。今後もワークショップを開催して、住民の希望を細部にわたって生かしていきたいと考えています。

新庁舎のイメージ

新庁舎のイメージ

新庁舎のイメージ
渡辺町長 これも職員のアイデアから出てきた事業です。最近は、川での事故が後を絶ちません。この水難事故から子どもを守ることや、いざ水害が発生したときにも対応しなければならないことから計画したものです。また、もう一つの側面としては、亜炭の積み出しを行っていた時代もあって、川は物流として使われていた歴史もあります。そういうことも含めて、小学6年生を対象に体験してもらいました。今年はモデル事業として始めましたが、来年以降も前向きに取り組んでいく方向で考えています。

体験学ぶ!木曽川アドベンチャープログラム
〒505-0192 岐阜県可児郡御嵩町御嵩1239番地1
TEL.0574-67-2111 FAX.0574-67-1999
御嵩町のホームページはこちら
面積:56.61km2
人口:17,304人(令和7年11月1日)
町の木:アカマツ
町の花:キク
鬼岩公園
生活環境保全林「みたけの森」
願興寺仏像
愚渓寺石庭
鬼岩福鬼まつり
可児市|美濃加茂市|土岐市| 瑞浪市|八百津町
御嵩町商工会のホームページはこちら
INTERVIEW
INTERVIEW
INTERVIEW