山県市 林 宏優 市長

Leader's Voice

家族、地域ぐるみで子どもを見守る
「子育ち」応援条例を制定

山県市林宏優市長
家族、地域ぐるみで子どもを見守る<br/>「子育ち」応援条例を制定 | 市町村長

Interview

山県市

林 宏優 市長

再配達を減らしてCO2排出量を削減

―― 学校開放施設と一部社会体育施設の使用料減免等による無償化について教えてください。

林市長 地域の皆さんが小学校や中学校の体育館やグラウンドを利用して、ソフトボールやバレーボールなどのスポーツに親しんでいます。ただ、今後そうしたチームが減っていくことが想定される中、健康維持のためにもスポーツが果たす役割は大きいです。
そこで、当市では、平成26年10月から小中学校の開放施設と一部の社会体育施設の使用料減免等による無償化を実施しています。利用者の声を聞くと、非常によいということで好評をいただいています。今後も、いつでも、どこでも、いつまでもスポーツに親しむことができるよう、生涯スポーツの実現に向けて取り組みを続けていきたいと思います。

山県市林宏優市長との対談風景

―― 脱炭素関連事業で、宅配ボックス配布事業について教えてください。

林市長 当市は令和4年6月にカーボン・マイナス・シティ宣言をしました。ニュートラルではなくマイナスということで、国の目標より一歩踏み込んだ目標を当面の目標にしました。また、同じ令和4年6月に、世界気候エネルギー首長誓約に署名しました。国内では45自治体が署名していて、岐阜県内では最初の誓約自治体になります。エネルギーの地産地消や温室効果ガスの排出量削減を積極的に進めたいということで、その一つ取り組みとして宅配ボックスの配布事業を実施しています。
令和4年に、約2,500世帯に配布したところ、提携している佐川急便中京支社の市内調査によると、再配達率が32%減少したという結果が出ました。高い効果が得られましたので、再配達を行った家庭には、再配達と同時にチラシを投函して、より多くの家庭で宅配ボックスを活用してもらうよう取り組みを継続して進めているところです。物流・運送業界では2024年問題が言われていますし、CO2の削減につながりますので、今後もさらに普及を進めていきたいと思います。

宅配ボックスの配布事業


子育て世代を充実した制度でサポート

―― 子育て支援に関連して、0歳児からの保育料無償化について教えてください。

林市長 私は元々、市の職員でした。今から40年ほど前になりますが、保護者の皆さんの負担を軽減したいという思いがあったので、二つのことを始めました。一つは国の基準がありますが、国の基準より5割ほど保育料を下げました。もう一つは、主食費も無償にしました。当時から、子どもたちに対する思いが強くて、子育て支援については継続的に取り組んできました。
市長に就任してからは、国も3歳児から5歳児保育料無償化を実施しましたが、国が実施する4年前の平成27年9月から実施しています。令和5年度からは、0歳児から保育料を無償化し、当市で子育て生活を送る魅力を向上させています。同時に、令和5年度からは給食費も無償化し、市外の教育・保育施設に通う子どもについても、月額上限5千円まで助成しています。
学校給食についても無償化を実施していますが、それに加えて、今年からは食の安心・安全をさらに高めたいという思いから、有機米の給食への取り組みをスタートしました。まだ学校に提供するほどの量が確保できないため、一部の保育所からになりますが、実験的な導入をスタートしています。今後は数量を安定的に確保できる体制を作って、学校給食で導入できるようさらに取り組みを続けていきたいと思います。

―― 18歳までの医療費無償化について教えてください。

林市長 こちらは、私が市長に就任した翌年だと思いますが、やはり健康はとても大切ですから、18歳までの医療費無償化を実施しました。当市は、子育てに力を入れているまちとしての自負もありますので、しっかり制度化することが大事だという考えで実施し、子どもの保健の向上と保護者における医療費の負担の軽減を図っています。
ここまで子育て支援関連の話をしてきましたが、今年、保護者はもちろん、地域の皆さんも含めて子どもを育てていこうということで、「子育ち」応援条例を制定しました。また、福祉施設として活用していた建物を再整備しています。1階はデイサービス、3階は集会室でしたが、移転に伴い、1階が子ども家庭センター、3階が子どもサポートセンターとして機能するよう整備しています。子ども家庭センターは、子どもたちがいつでも遊びに来ることができると当時に、子育て世代の方々をサポートします。子どもサポートセンターは学校に行くことができない小中学生をサポートします。同時に、県内では初めてのようですが、山県高校の生徒も対象にしたサポートを行います。取り組み自体は始まっていて、学校に戻れるようなった子もいて、すでに成果が上がっています。来年1月ぐらいから本格稼働できるよう進めたいと思います。

現役世代や高齢者の健康検査も無償化

―― 健康介護に関連して、がん検診無償化について教えてください。

林市長 私自身が、がんになりましたが、がんは検診で見つかりました。先生からは「発見が早いので、切除ではなく内視鏡切除で済みます」と言われました。検診が、がんの早期発見、早期治療につながることを、身をもって実感しました。そこで、令和5年度から40歳、45歳、50歳、55歳という節目の年齢で、意識の啓発を目的に市独自の無料クーポン券を送付しています。胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸がんの五つが対象になりますが、クーポン利用者のうち、各検診を通じて5~7割の方が前年度未受診者でした。「自己負担が無料なのはありがたい」という声があり、大きな成果につながったと思います。

―― 健康診査無償化についても教えてください。

林市長 こちらも令和5年度から実施しています。特定検診、基本検診、後期高齢者健診をそれぞれ無償化しています。こちらも「無料なら受けてみようと思った」という声があり、令和4年に36.8%だった特定検診の受診率が令和5年に40.1%に上昇しました。今後も検診を活用して、市民の皆さんの健康寿命の延伸を目指していきたいと思います。

―― 話題は変わりまして、観光関連についてはいかがですか?

林市長 三つほど話題があります。一つ目は、伊自良湖です。これまで指定管理で運営していましたが、今年から地元の若い企業者集団の運営になりました。これまではワカサギ釣りが中心でしたが、アユ釣りや金魚釣りができる施設を新設したり、カフェレストラン「ラブレイク」で提供されるメニューをピンク色のメニューにリニューアルしたり、イベントなども開催して、昨年までと比較して大変盛況です。

秋の伊自良湖

伊自良湖

伊自良湖

伊自良湖

カフェレストラン「ラブレイク」のピンクメニュー

カフェレストラン「ラブレイク」のピンク色のメニュー


もう一つは「体験農園みとか」です。いちご、シャインマスカット、ブルーベリー、さつまいもなど年間を通して収穫体験ができます。オープンして3年目になりますが、すでに10万人以上の来園者があり、インバウンドの方も多く訪れる人気スポットになっています。

体験農園みとかの外観

「体験農園みとか」

体験農園みとかのいちごハウス

「体験農園みとか」のいちごハウス

体験農園みとかの店内

「体験農園みとか」の店内


三つ目は、北部地域で、こちらも大変賑わっています。コテージ、キャンプ場、オートキャンプ場がある「グリーンプラザみやま」は、集客力が高くて、夏の休日は予約が取れないほどの賑わいです。神崎川沿いでは3年ほど前からテントサウナも始まっていて、こちらも大変人気があります。市内には魅力的なスポットがたくさんありますので、ぜひ多くの方に当市へお越しいただきたいと思います。

山県市のテントサウナ

テントサウナ

グリーンプラザみやまのテントサウナ

テントサウナ

グリーンプラザみやまのコテージ

「グリーンプラザみやま」のコテージ

 

山県市役所

〒501-2192 岐阜県山県市高木1000番地1
TEL.0581-22-2111 FAX.0581-27-20754
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山県市の情報

面積:221.98㎢
人口:24,878人(令和6年10月1日)
市の木:栗
市の花:ききょう

名所・旧跡・観光

伊自良湖
明智光秀公の墓
四国山香りの森公園
白山神社(拝殿は国の重要文化財)
円原川の伏流水
九合の洞窟
山県市ふるさと栗まつり
みやま川祭り
いじら湖桜まつり

隣接する自治体

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