土岐市 加藤 淳司 市長

Leader's Voice

切れ目のない子育て支援に力を入れる
来年2月には市制70周年を迎える

加藤淳司土岐市長
切れ目のない子育て支援に力を入れる<br/> 来年2月には市制70周年を迎える | 市町村長

Interview

土岐市

加藤 淳司 市長

こども家庭課を新設して、子育てしやすい環境が充実

―― 市長に就任され6年目を迎え、どのように市政運営を進められますか?

加藤市長 子育て支援が大きなテーマになっています。その意味では、まず組織を再編しました。教育委員会は小中学校の教育に特化した形にして、スポーツや文化、生涯学習を所管していた課は市長部局に移しました。その中で、子育て支援は切れ目なくやり続ける必要がありますので、こども家庭課を新設して、制度や組織による縦割りの壁や年齢の壁による影響を受けることなく、子どもから大人に至るまでの一貫した取り組みができるようにしました。  市長に就任して6年目になりますが、社会情勢が大きく変化しています。当市も人口減少、少子高齢化が急速に進んでいます。子どもの生まれる数が少なくなっている中、当市で育つ子どもたちが、いかにイキイキと育ってもらえるかについて心を配りたいと思っています。

―― 今の話と少し重なる部分があるかもしれませんが、多くの自治体が少子高齢化に伴う人口減少で、自治体運営に苦慮されていますが、持続可能な行政運営をするために、重点的に取り組むことを教えてください。

加藤市長 行財政改革をしていくことはもちろん大切ですが、当市にはいろいろな資源があります。そうした資源をうまく活用して組み合わせることで、税収につなげたり、新しい歳入につなげる、あるいは他の地域から応援していただく、ふるさと納税のような取り組みにもどんどんチャレンジして活力あるまちにしたいと思っています。

北部地域で文化財保存活用拠点の整備計画を進める

―― 今、地域資源を有効に活用していくという話がありましたが、機構改革で令和6年度から地域資源活用推進課を設置されましたね。

加藤市長 はい。これまでは地域資源活用推進室で土岐市の伝統産業である美濃焼をはじめ、自然・歴史・文化などを生かした観光資源の活用に取り組んできましたが、課にすることで取り組みを本格的にしていこうという狙いがあります。意外に知られていないのですが、当市は「土岐プレミアム・アウトレット」のお客様が観光客としてカウントされることもあって、観光入込客数としては非常に多くなっており、交流人口が多いまちです。今後も当市ならではの観光を進めていきたいと思っています。
それでは当市ならではの観光とは何なのか。そう考えた場合、先ほど話したように、土岐市にはたくさんの地域資源があります。そうした地域資源を掘り起こして発信していくという取り組みを進めていきたいと思っています。

―― 具体的に今年度はどのような事業を行うのですか?

加藤市長 昭和54年に開館した美濃陶磁歴史館の建物の老朽化や博物館としての機能が不足していたこともあり、美濃焼の歴史と魅力をつぎの世代につないでいくために、文化財保存拠点施設施設(仮称)整備を令和10年度の開業を目指して取り組んでいます。新しい施設を作るわけですが、その周囲には「織部の里公園」、国指定史跡である「元屋敷陶器窯跡」、こちらも国指定史跡である「乙塚古墳」などがあり、当市の歴史・文化が集積した場所です。文化財保存施設の開業がメインになるわけですが、その周辺をいかに活用していくかということで、整備と利用計画づくりに取り組んでいるところです。

文化財保存活用拠点施設(仮称)イメージのパース図

文化財保存活用拠点施設(仮称)のイメージ

 

―― 場所的にはどの辺りになりますか?

加藤市長 市内の北部になります。当市は陶磁器の産地ですが、産地として栄える基礎を築いた陶祖と呼ばれる方が連房式の登窯を作った場所です。

―― 窯跡は今も見ることができますか?

加藤市長 はい、国指定史跡として整備され、見学が可能です。この窯跡については、おもしろい言い伝えがあります。九州・唐津の連房式登窯をなんとか取り入れたいということで、陶祖は唐津へ勉強しに行ったのですが、なぜ唐津かというと、妻木のお殿様の娘が唐津に嫁いでいたというつながりがあって、唐津で勉強して登窯を作りました。ただ、当時としては大量生産ができる画期的な窯だったことから瀬戸や赤津の方たちが来て、技術を盗もうと探ろうとしたという伝説もあります。  それだけ画期的な窯ができたことによって当市の陶器産業が盛んになったわけですから、観光資源として活用していくと同時に、市民の皆さんの誇りになるような場所にしていきたいと考えています。

元屋敷陶器窯跡(連房式登窯)

元屋敷陶器窯跡(連房式登窯)

 

市制70周年。キーワードは「つなぐ」

―― 土岐市は来年2月に市制70周年を迎えますね。

加藤市長 はい、手作り感を出すために、すでに若手職員が中心になったプロジェクトチームが立ち上がって、いろいろな企画を考えてくれています。同時に市民の皆さんが企画した事業に対して冠をつけて助成することも考えています。それに先立って、ロゴマークとキャッチフレーズを作りました。たくさんの公募があって、先日、表彰しましたが、ロゴマークは稲沢市の方の作品を採用しました。この方は当市に友達がいて、「土岐美濃焼まつり」なども時々訪れていて、当市を好きになってくれてロゴマークを作ってくれました。

土岐市市制70周年ロゴマーク

土岐市市制70周年ロゴマーク

 

―― ステキなデザインですね。

加藤市長 はい。一筆書きでデザインされていて、「つなぐ」という今回のテーマをうまく表現してくれています。おしゃれなデザインで、大変よいものだと思います。

―― キャッチフレーズについても教えてください。

加藤市長 キャッチフレーズは「ときめくときを きみときざもう」に決まったのですが「ときめくときを きみときざもう」ということで、「とき」の言葉が三つ入っています。しかも作ってくれたのが市内の小学1年生の子(応募当時)で、とてもうれしく感じました。今後、様々な場面でPRしていこうと考えています。

―― 具体的な事業は、どういったものが行われるのですか?

加藤市長 具体的な事業は、今まさに仕込んでいるところです。音楽を取り入れた文化的な事業などをやってほしいなど、私の思いはありますが、今回は若手職員に任せている面もあります。来年2月が本格的なスタートですから、実質的には予算の大半が来年度の予算になります。それまでの間にいろいろなアイデアを練ってくれると思います。

―― 最後になりますが、70周年に込める市長の思いをお聞かせください。

加藤市長 当市は旧8町村が合併しました。地形的にも真ん中に丘陵地があって、それを取り囲むように集落があります。そのため、なかなか一体感が育ちにくい面があったわけですが、合併して70年がたったわけですから、一体感を高めましょうという思いも込めて、「つなぐ」をキーワードにしています。ときをつなぐ、ひとをつなぐ、まちをつなぐ、みりょくをつなぐということで、つなぐことを考える機会にしたいと思っています。職員も考えていますが、市民の皆さんにも考えてくださいとお願いしていますので、まさに70周年を契機に、コネクトの関係を作っていきたいと思っています。

 

土岐市役所

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土岐市の情報

面積:116.16km2
人口:54,473人(令和6年6月30日)
市の木:ヒトツバタゴ
市の花:キキョウ

名所・旧跡・観光

陶史の森
土岐市立陶磁器試験場「セラテクノ土岐」
織部の里公園
若人の丘
土岐市温泉活用型健康増進施設「バーデンパークSOGI」(曽木温泉)
土岐プレミアム・アウトレット
土岐美濃焼まつり

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