富加町 渡邉 圭太 町長

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交流人口の増加と郷土愛の醸成を目的に
歴史、文化財を活用したまちづくりを進める

富加町渡邉圭太町長
交流人口の増加と郷土愛の醸成を目的に<br/>歴史、文化財を活用したまちづくりを進める | 市町村長

Interview

富加町

渡邉 圭太 町長

多彩なイベントで賑わう70周年記念事業

―― 富加町の新しい動きについて教えてください。

渡邉町長 富加町誕生70周年記念事業を行いました。歴史シンポジウムに始まり、文化祭、文化講演などが行われました。文化公演については、春風亭昇太師匠が加治田城の歴史について話してくれました。町民まつりではものまね芸人のホリさんに来ていただきました。堀内孝雄さんのコンサートも開催し、来年2月には水曜日のカンパネラによるコンサートも開催されます。芸能人の方がたくさん訪れて、盛り上がっていると思います。

富加町渡邉圭太町長との対談風景

70周年記念式典

70周年記念式典

70周年記念式典

70周年記念式典

富加町の町民まつり

町民まつり

富加町の町民まつり

町民まつり

先ほど歴史シンポジウムを開催したという話をしましたが、令和4年に夕田地区の古墳群が国史跡に指定されました。当町は長年、最古の戸籍ゆかりのまちとしてPRしてきましたが、それだけではなく古墳時代から奈良時代、戦国時代と、この地域に古の時代から人が住んでいたということをこれまで以上にPRしていきたいと考えています。議会の方々と奈良県の視察にも伺い、明日香村など文化財をうまく活用したまちづくりを進めている地域も視察してきましたので、これまで以上に歴史に力を入れて当町をアピールしていきたいと思います。これによって交流人口を増やしていきたいという思いもありますし、歴史ですから、小中学生の教育にもつながります。歴史教育を通して郷土愛を培って、子どもたちが大きくなったときには、当町に戻ってきてくれるよう、未来に向けたまちづくりを進めたいと思います。

―― 春風亭昇太師匠は歴史通なのですね。

渡邉町長 はい。山城がとてもお好きなようです。2年ほど前にも当町へお越しいただいて、当町の学芸員と一緒に加治田城へ登っていただきました。そうした経緯もあったことから、当町へお運びいただき、滋賀県立大名誉教授で城郭研究者の中井均さん、学芸員とともにトークイベントに参加いただき、戦国時代における加治田城の位置づけについて話していただきました。

加治田城

加治田城からの眺め

加治田城

加治田城の由来板

―― 現在、加治田城へ登る方はいますか?

渡邉町長 まだそれほど多くはありませんが、一定数います。頂上までは1時間もあれば登ることができて、私も何度か登ったことがあります。天気のよい日は頂上から名古屋のツインタワーが見えるほど眺望がいいです。美濃加茂市にもまたがりますが、もう一つ、当町には堂洞城があります。織田信長が美濃を攻略する際、加治田城の城主は信長に味方しました。それに反乱した堂洞城の城主は籠城しましたが、焼き討ちされました。私が小学生の低学年頃、堂洞城跡にも登ったことがあります。堂洞城跡は数十分で登ることができるので、私にとって子ども時代の遊び場の一つでした。当時は、土を掘ると焦げたお米が出てきました。籠城した際に焼かれたお米だと思いますが、子どもの頃遊びに行って、お米を探したことは今も記憶に残っています。当時は、歴史のことは知りませんでしたが、大きくなって、ふるさとの歴史を知って、改めて考えると感慨深いものがあります。これから歴史に力を入れていこうと考えているので、加治田城、堂洞城とも整備も進めて、より多くの方に登っていただけるようにしていければと考えています。

堂洞城

堂洞城

堂洞城

堂洞城

子どもたちの笑顔が絶えないまちの姿を実感

―― 先ほどの夕田地区の古墳群はどの辺りにありますか?

渡邉町長 ちょうど堂洞城の少し南辺りに位置しています。少しずつ調査が進んでいますが、夕田茶臼山古墳は前方後円墳です。時代的には弥生時代後期と古く、美濃地方に前方後円墳が作られていく歴史の転換期に作られた貴重な古墳です。

夕田茶臼山古墳

夕田茶臼山古墳

夕田茶臼山古墳

夕田茶臼山古墳

―― 町長に就任して半年以上が経過しました。改めて何か感じることはありますか?

渡邉町長 若い方々が転入してきて、そうした方々が活躍して活気づいていると感じています。お店を出したり、いちご農家として新規就農をスタートさせている方もいます。私は普段、見守り隊という形で小学生と一緒に歩いていますが、それとは別に年に2、3回ですが、こども園の入り口で挨拶をして出迎えます。こちらもずっと続けてきて、最初は恥ずかしがってなかなか挨拶をしてくれませんでしたが、最近は「町長さん、おはようございます」と挨拶してくれるようになりました。子どもたちの笑顔が絶えないまちになっているという実感があります。実際、子どもたちも増えています。数年前に未満児を預かる小規模保育所を作りましたが、それでは足りない状況になっています。来年度、再来年度ぐらいで、もう一つ小規模保育所を作ることも考えないといけないかもしれませんので、検討したいと思っています。

 

新たなにぎわいの拠点「とみぱーく」がオープン

―― 企業誘致についてはいかがですか?

渡邉町長 KVKの本社移転を皮切りに、高畑地区にアイチョイスが工場を作ってくれましたし、滝田地区では藤本食品が工場進出してくれましたので、企業誘致もうまくいっていると思います。これは東海環状自動車道の富加関ICの効果が大きいと思います。通勤としても名古屋が通勤圏になっていて、これが人口の流入にも好影響をもたらしてくれていると思います。

―― 最後になりますが、河川公園「とみぱーく」が完成しましたね。

渡邉町長 はい。かわまちづくり事業として国の補助金を活用しながら、川浦川沿いに完成しました。夏はとても暑かったのですが、たくさんの家族連れがテントを持ち込んで、川遊びをして、とても賑わいました。「とみぱーく」はお子さんも安心して遊べる場所だと思います。ただ、公園の対岸である川浦川の右岸は、ベンチは設置しましたが、まだ整備が行き届いていないので、除草作業など整備を進めていきたいと思います。

とみぱーく

とみぱーく

とみぱーく

とみぱーく

 

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面積:16.82km2
人口:5,873人(令和6年10月30日)
町の木:ドウダンツツジ

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