中津川市 小栗 仁志 市長

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森の担い手を育成する「なかつがわ 森の木遊館」がオープン
6月には森林文化を伝承する「なかつがわ御神木祭」を開催

中津川市小栗仁志市長
森の担い手を育成する「なかつがわ 森の木遊館」がオープン<br/>6月には森林文化を伝承する「なかつがわ御神木祭」を開催 | 市町村長

Interview

中津川市

小栗 仁志 市長

20年に一度の御用材伐採式

―― 「伊勢神宮の式年遷宮に向けた行事『裏木曽御用材伐採式』関連」についてお聞かせください。

小栗市長 当市から御神木を伐り出すことは20年ぶりになります。6月5日に御杣山から御神木が伐採され伊勢神宮まで運ばれます。20年前というと、ちょうど平成の大合併がありました。20年前の2月に合併があって、6月に伐採式がありました。当時の中津川市は合併後間もないということで、加子母や付知地域の皆さんが中心になって催しを行いました。今回は、全市的に取り組んでいこうということで、なかつがわ御神木祭実行委員会を立ち上げて、いろいろな企画をしているところです。

中津川市小栗仁志市長との対談風景

20年に一度のことですから、当市としては、次の20年後に中心となる若者や子どもたちに、伊勢神宮の大切なところで使われる木が当市で伐採されて運ばれる文化があることを知ってもらいながら参加してもらうような催しにしていきたいと思っています。

御神木ですからチェーンソーで伐るわけにはいきません。「三ツ緒伐り」という伐り方で、斧で伐るのですが、伝統的な伐採方法を受け継いでいくために保存会も立ち上がっています。三ツ緒伐りということで、3方向から伐っていきます。

第62回三ツ緒伐り

第62回三ツ緒伐り

―― 伐採式は、一般の人が見学することはできるのですか?

小栗市長 御用材伐採式は、伊勢神宮によって決められた方のみになります。当然、市としては携わっていただいた方や、実行委員会の皆様は参加いただけるようお願いしてあります。今回は、子どもたちにもぜひ見てほしいという思いがありますので、伊勢神宮と調整をして、お許しもいただけましたので、子どもたちが見る席も作っていただくことになっています。本来はより多くの皆さんに見ていただきたいのですが、主体は伊勢神宮ですから、その意向に沿って開催される予定です。

築城500年を記念したプレイベントを企画

―― 「令和8年に築城500年を迎える苗木城にまつわる事業関連」についてお聞かせください。

小栗市長 苗木城は令和8年に築城500年を迎えます。その意味では非常に大きな節目の年になりますので、前年となる今年から市としてプレイベントを行っていきたいと考えています。こちらも苗木城築城 500年事業実行委員会を立ち上げて、全市的に取り組んでいこうということで、様々な企画をしているところです。

令和8年度のメインイベントにつなげるためのプレイベントを、令和7年11月16日(日)に予定しています。また、築城500年を祝して開催するさまざまな事業を広くPRするために、キャッチフレーズを募集し、「もう一度、行きたい城がそこにある。」に決定させていただきました。

500年は節目の年ですが、その年に大きな花火を打ち上げて終わりというのではなく、そこをきっかけにして継続的にいろいろ仕掛けていきたいと思っています。

苗木城に関しては、ありがたいことに苗木地区の皆さんを中心に、いろいろなボランティア団体があって、保全活動などをしていただいています。そうした方々と一緒になって、今回の築城500年のイベントを進めていきます。

上空から見た苗木城跡

苗木城跡

―― 飲食できる場所などはありますか?

小栗市長 ロケーションとしては最高の場所ですから、景色を見ながら飲食していただくカフェやお土産の販売所などがあるといいのではないかと思っていますが、現状ではありません。ゆくゆくは、そうしたことも取り組んでいくことができたらと考えています。駐車場について有料化させていただいて、その資金を、環境保全を含めた整備に充てていこうということで、そうした取り組みもスタートしたところです。

馬籠宿へのアクセスが向上する神坂スマートIC

―― 「神坂スマートインターチェンジ事業の実施」についてお聞かせください。

小栗市長 神坂スマートインターチェンジは今年秋にようやく開通する運びになりました。こちらは事業着手が平成29年からで、本来であれば開通がもっと早い予定でしたが、工事を進めていく中で地盤が軟弱であったことが分かり、安全第一で進めた結果、完成が延びてしまいました。

神坂スマートインターチェンジからは、当市の一番の観光地である「馬籠宿」まで約1.5kmの場所になります。本当にすぐ近くの場所にできますので、観光は非常に便利になります。

馬籠宿

馬籠宿

木に親しみ、森林とのつながりを体感

―― 「ぎふ⽊遊館サテライト施設による森の担い⼿育成」についてお聞かせください。

小栗市長 ぎふ⽊遊館サテライト施設である「なかつがわ 森の木遊館」は、昨年8月4日にオープンしました。場所は「道の駅花街道付知」の敷地内にあった建物を改修して、新たに設けました。岐阜市にある⽊遊館同様、当市の⽊遊館も木をふんだんに使った建物になっていて、中に入ると檜の香りが立ち込めます。

⽊遊館の目的は、これからの森の担い手を育成することにあります。その意味で子どもの頃から木にふれ、親しんでもらって、森とのつながりを感じてもらう場所ということでスタートしています。当市は、先ほど話した御神木に代表されるように、市の面積の8割を占める山林から優良な木材を産出しています。そうしたこともあって、当市に⽊遊館を作ったわけですが、大変ありがたいことにオープン以来、たくさんの方にご来場いただいています。今年2月末現在ですが、延べ8千人に来ていただいています。大きなスペースではありませんので、人数制限をして予約優先制という利用形態なのですが、本当に多くの方に足を運んでもらっています。

なかつがわ森の木遊館の館内

なかつがわ森の木遊館

付知レディースクラフトフェア(道の駅 花街道付知)

付知レディースクラフトフェア(道の駅 花街道付知)

付知森林の市(もりのいち)(道の駅 花街道付知)

付知森林の市(もりのいち)(道の駅 花街道付知)

―― 林業に携わっている人口は、やはり減っていますか?

小栗市長 減ってきています。やはり担い手を増やしていくことは大切です。森の木遊館は小さなお子さんが遊ぶスペースですが、そこから親しんでもらうことが大切だと思います。当施設の特徴は、建物の中で木にふれて遊んでもらうのもそうですが、檜、サワラ、コウヤマキなどが道の駅の敷地内にあり、実物の木を見ることもできることです。今後はワークショップの開催や外のフィールドを活用したイベントるなど、新たな活用方法も考えていくことができたらと考えています。

 

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人口:73,001人(令和7年3月)
市の木:こうやまき
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