中津川市役所

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青山 節児 市長

交流と学びとにぎわいの拠点
中津川市ひと・まちテラスが夏にオープン

ひと、まち、未来を元気にする

―― 「ひと・まちテラス」の整備についてお聞かせください。

青山市長 中津川市は合併して18年になりますが、旧郡部の林業・農業が当市の魅力として新しく加わりました。また、旧市街においては中山道の「中津川宿」があり、その先には「落合宿」「馬籠宿」、長野県の「妻籠宿」と続いていきます。そうした当市の商業・文化・歴史的なものを総合的に発信していける基地ができることで、中心市街地の活性化やリニアの時代における当市のPRの拠点にもなるという思いで複合施設「(中津川市ひと・まちテラス」の計画を立ち上げました。

 「ひと・まちテラス」は、地元の皆さんに楽しんでいただき、また、当市のそれぞれの地域を知っていただけます。1階は、森林文化・農業・商業文化、さらには高度な「ものづくりのまち」であることも知っていただける施設にしたいという思いで進めています。2階には学びのスペースとして、懸案であった図書館ができます。3階は子育てを支援するフロアになっており、子育て世代が交流したり、情報交換などをしたりしながら、お子さんがのびのびと過ごしていただけるスペースになっています。

 「ひと・まちテラス」のキーワードの一つに交流があります。「ひと・まちテラス」を中心にして、市内のさまざまなところを知ってもらい、足を延ばしていただきたいと思っています。今年の7月には開館の予定です。

―― 場所はどこになりますか?

青山市長 JR中津川駅から徒歩で5分程度の位置になります。公共交通機関で当市を訪れる方には、まず街中へ入っていただきたいと思っています。ともすると駅を降りて、お土産物を見て、苗木城跡や馬籠、妻籠といった目的地へ行かれる方も多いと思いますが、当市にはもっとたくさんのみどころがあることをぜひ知ってもらいたい、一歩踏み込んでいただく機能も備えていきたいと考えています。

―― 1階にはカフェもありますね。

青山市長 はい。周辺にお店もありますが、館内でも少しくつろいでいただけるスペースとして用意しています。また、昨年12月には岐阜新聞社最高顧問の杉山幹夫さんから前田青邨画伯の絵画作品5点と書1点を寄贈いただきました。せっかくなので、多くの方に見ていただきたいと考えており、多くの方が訪れる「ひと・まちテラス」で見ていただく機会を作ることも非常に有効だと考えています。

―― 文化の拠点にもなるということですね。

青山市長 はい。1階では公民館などで行っていた活動や発表会を行うこともできます。当市は商業文化の流れの中で、抹茶文化も盛んです。江戸時代には各藩の人たちが宿場町に集まる中で情報交換もたくさん行われました。当時の商人の方が武士の方に近づく一つの手段としてお茶は非常に有効な手段だったようです。その影響もあって、当市ではお茶をされる方がとても多いですし、お茶会も大々的に開かれて、多くの方がお越しになります。おもてなしという中で披露していただくのもいいのではないかと思います。

 また、当市出身の絵本作家である村上康成さんに「ひと・まちテラス」のロゴや壁の絵をお願いしているところで、開館の際には多くの方に見ていただければと思っています。

「一般社団法人中津川市観光局」を設立
観光の産業化を進め、持続可能な観光地づくりを目指す

―― 市内観光組織の強化による戦略的な観光振興の概要と取り組み内容についてお聞かせください。

青山市長 私が市長に就任した当初は馬籠という全国ブランドに光が当たっていました。自然資源のほか「明治座」「常盤座」などの芝居小屋、一万石ならではの価値がある「苗木城跡」などもありますが、多くの人が足を運ぶ場所にはなっていませんでした。そこで、一つのものを誇るだけではなく、トータルで作りこんでいく必要があると考え、観光戦略を進めてきました。

そんな中で力を入れてきたのが、観光のゴールデントライアングルを作ることでした。立ち寄る場所を最低でも3か所作ることで、回遊してもらうことができ、お昼ご飯や夕食を食べてもらう機会を作ることもできますし、宿泊を伴う可能性も出てきて、観光消費に結びついていきます。しかし当初は、馬籠は訪れても、付知峡、苗木城跡へも足を延ばすということがありませんでした。市内には中津川、馬籠、やさか、加子母、付知町、蛭川という6つの観光協会がありますが、市内をぐるりと巡るという意味では、お互いの協力関係が必要になります。何とか一緒にやりましょうということで試行錯誤を続けてきましたが、なかなか難しかったです。それが、ようやく昨年一緒にやりましょうということで合意していただいて6月に「一般社団法人中津川市観光局」が設立されました。お互いに連携協力する形ができましたので、観光に広がりが出ると思います。私としても長らく待ち望んでいたことなので、これからの当市の観光のけん引役として大いに活躍していただけると期待しています。

―― 苗木城跡については、市長さんが就任して以来、ブラッシュアップを重ねて、入り込み客数は相当増えていると思うのですが、経済効果についてはいかがですか?

青山市長 苗木城跡については、現在のところ駐車場は無料で、物販もなく、暑い季節に小さなテントでジュースの販売が時々あるぐらいです。訪れるお客様が増えてきたので、「何か商売をやってはどうですか」と地元の方に声掛けはしてきたのですが、なかなか進みませんでした。そんな中で、昨年11月から12月にかけて、「苗木城跡での実証実験」を実施しました。駐車場の利用者に500円の協力金という形でお願いをし、アンケートも取ったところ、13日間で約65万円の協力金が集まりました。協力金に対するアンケート結果についても64%の人が「特に高いとは思わない」という回答を寄せられ、「もう少し安い金額なら違和感がない」という回答を含めると、何らかの形で料金を支払ってもいいという方が80%以上に上りました。これまで地元としては、「こんなところで駐車料金を徴収したら、誰も来なくなるのではないか」という意識があったと思いますが、決してそうではなく、それだけの価値があるということに気づくいい機会になったと思います。持続可能な観光地経営を目指す意味では、当然資金も必要になりますので、駐車場利用料の検討や必要な整備などを進めていき、よりよい苗木城跡を作っていきたいと考えています。

次代の「まちの顔」づくり

―― 中心市街地の活性化のための「中心市街地まちづくりビジョン」の策定の概要と取り組み内容についてお聞かせください。

青山市長 変化のスピードが速い今の時代では、10年ビジョンというと途中で修正、変更を迫られるケースがたくさんあります。近年は特にコロナによる生活様式の変化もあり、変更、修正を余儀なくされる場面が多々ありました。そこで、今回のビジョン策定においては、これまではどちらかというと経験豊かな有識者に参加していただくことが多かったのですが、幅広い層の方々により多く参加していただき、ビジョンの策定を進めています。例えば現在、東京工業大学の学生が街中で活動してくれています。そこには地元の高校生が参加したり、自ら様々な調査を行ったりして、魅力的なまちづくりを進めるためにはどうしたらいいかを常に念頭に置いた中で活動してくれています。そうした方々をはじめとして、子育て中の方など、幅広い層の方々に参加していただき、昨年から議論がスタートしています。市民の安全と生命財産をしっかり守るという大前提を踏まえたうえで、より魅力的で、多くの方に評価していただけるビジョンづくりを進め、ひと・まちテラスオープン前には一定の方向性を見出していきたいと思っています。

―― 最後になりますが、「田舎暮らしの本」(宝島社)による2023年版「住みたい田舎」ベストランキングで中津川市は東海エリア総合部門第1位に輝きました。素晴らしいですね。

青山市長 ありがとうございます。大変うれしかったです。こうした発表がされるようになって11年ほどですが、当初5年ぐらいは、当市はランキングに登場すらしていませんでした。子育て、自然環境、移住者数、移住支援策など全279項目の調査があるわけですが、どの部分に力を入れて取り組んでいけばよいか調査を進めながら施策を実施し、6年目ぐらいからランクインされるようになり、ここ数年で飛躍的にランクアップして、今年は大変ありがたいことに1位に輝くことができました。もともとランクインしていたという土台が何もない中で、ここ何年かの取り組みで成果を出してきたということについては、職員の頑張りも大変評価していただけるものだと思っています。実際の県外からの移住者数においても、令和2年度は212人、令和3年度は225人と県内でもトップクラスです。ただ、自然減を吸収するまでには至りません。今後も移住・定住施策については引き続き力を入れて進めるとともに、当市で生まれた育った方に地元で働き続けてもらう施策にも力を入れていきたいと思います。

 

中津川市の情報

面積:676.38km2
人口:75,483人(令和4年11月30日)
市の木:こうやまき
市の花:サラサドウダン

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