INTERVIEW
Leader's Voice

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横川 真澄 市長
横川市長 月見の森エリアは、地元の農産物や特産品を買いに年間約43万人の方が訪れる「道の駅 月見の里南濃」を入り口として、近くには「羽根谷だんだん公園キャンプ場」や「南濃温泉 水晶の湯」、日本百名月に認定された「月見の森」などがある自然豊かなエリアです。魅力ある地域資源に囲まれ、集積する場所なのですが、連携した取り組みが遅れていました。それぞれの地域資源が有する魅力を組み合わせ、掛け合わせて、さらなる魅力をつくり出していこうと考えています。月、森、眺望、温泉、地元の食などを組み合わせ、掛け合わせることで新たな価値にしていく事業を積極的に行ってまいります。その中で、どんな組み合わせがよいのか、どんな時間帯や季節がよいのかといったことを実験的に取り組んでいきます。

このエリアは何が魅力なのかと考えたとき、森という自然環境の中で心身をリフレッシュするリトリートできる空間として、“月と森で、ととのう”というコンセプトで、様々な取り組みを進めていきます。例えば、キャンプ場の中で様々なアウトドアを体験したうえで、ガイド付きで森の中へ入っていただく。あるいは、これまで夜のイベントについては観月会なども実施してきましたが、限定的な事業であったため、これからは、季節や時間帯も考えながら、自然の中で月や星を見ることができる空間にしていきたいと思っています。

道の駅 月見の里南濃

南濃温泉 水晶の湯

月見の森 月見台(観月会)
他にも、駅にレンタサイクルを設置してサイクリングを楽しんでもらったり、キャンプ場にテント、バーベキューの道具から食材、様々な機材も含めて用意をしておき、手ぶらで来ていただけるようにすることも実験していきたいと思います。それらのデータをしっかり集めて、どうしたら滞在時間が伸びて、どうしたら消費額が増えるのかといったことを分析して、今後の事業に結びつけたいと考えています。

羽根谷だんだん公園キャンプ場
横川市長 現在、約1,500名の方に会員として登録していただいています。今後はファンクラブとしての機能を情報発信のみにとどまらず、さらに高めていきたいと考えています。ファンクラブを通して、どうしたら当市に関わりを持ってもらえるか、定期的に訪れてもらって当市のファンになってもらえるかを考える必要があります。
その視点でいうと、今後は会員に向けた様々なミッションを用意していきたいと考えています。例えば、南濃みかんの収穫体験をしてもらうことで、当市と関わり続けていただく。あるいは、昨年、市制施行20周年のプロジェクトとして初めて開催し、今年度も開催予定の野外音楽フェスティバル「福フェス海津」に、運営のサポートなどで参加していただく。また、SNSで当市の魅力を発信していただくなど、会員一人ひとりが当市の魅力を案内するナビゲーターになってもらえるようなファンミッションをつくることに取り組んでいきたいと思っています。
なお、昨年度の「福フェス海津」では、おかげさまで約24,000名もの方に訪れていただき、大変賑わいました。多くの方から「来年もぜひ開催してほしい」という声をいただいたことから、今年度も実施することとしました。昨年は市の主催で、入場料無料で実施しましたが、やはり経費がかかりますので、今年は観光協会の主催にして有料化します。実施にあたってはスタッフもたくさん必要になりますから、多くのファンクラブ会員の皆さんにサポートしていただきたいと思っています。
横川市長 まず天気に恵まれたことはあると思います。また、FM局を1日ジャックして地域の方々に呼びかけができました。そうした事前のプロモーションに力を入れたことも一つの要因だったと思います。会場も「木曽三川公園」ですから、岐阜・愛知・三重にわたる境界線上にあるというアクセスのよさもあったでしょう。もちろん、出演していただいたアーティストのネームバリューもあったと思います。訪れた方の中には、東京からわざわざ来たという方もいました。
当日は、当市のアンバサダーである足立佳奈さんにも来ていただき、オープニングでは、MDとの掛け合いもやっていただきました。地元出身のアーティストのパフォーマンスを見ることができたのも、とてもよかったと思います。

福フェス海津
横川市長 まず、昨年3月に「まちづくり協働センター」を新たに立ち上げました。人口減少が進む中で、2045年になると小さな自治体は必要な職員の6割から7割しか確保できないだろうというシンクタンクの分析結果があります。2045年というと、それほど遠くない未来です。自治体が何か事業に取り組みたいと思っても、手が出せない時代が、すぐ近くまで来ている中で、まちづくりをどうしていくかを考えたとき、市民、民間事業者、地域コミュニティと一緒になってつくりだしていくことが必要になります。当市は人口減少のスピードも早いです。まちの新たな魅力、賑わい、地域課題の解決について、市民、民間事業者、地域コミュニティと一緒になってつくりだしていく仕組みをつくらないと、まちづくりを進めることができないという危機感のもと、まちづくり協働センターを立ち上げました。

まちづくり協働センター
横川市長 当初、まちづくり団体として15の登録からスタートしましたが、おかげさまで、現在は55まで増えました。昨年、市制施行20周年ということもあり、事業を一緒にやりましょうと呼びかけて、まちづくりに資する取り組みを進めた結果、団体も増えていったという経緯もあります。これをまちづくりに生かすことができるよう、活動費の補助も行っています。
ただ、団体数が増えて活動も進んではいますが、関心のない層に対しては浸透していません。どうしたら、より多くの市民にまちづくりに参加してもらえるかと考える中で、まずはお祭り的な事業を実施して、まちづくり協働センターに足を運んでもらうところからスタートすることにしました。すでに開催日時も11月8日に決まりましたので、団体代表者の意見を聞きながら、どんな内容にしていくか練り上げているところです。
まちづくり協働センターについては、愛称“まちセン”と呼んでいます。まずは、まちセンの機能を知ってもらい、それぞれの団体の取り組みについても理解を深めてもらえればと思っています。まちセンを設立して、すでに喜ばれていることがあります。それは、実際に作業する場になっていて、活動する場所にもなっていて、活動に必要な機材などもひととおり揃っているということです。これによって、団体の活動も活発化しています。「まちセンではこんなことができる」「こんな支援が受けられる」といった機能を知っていただきながら、まちづくり団体の活動を体験してもらうフェスタにしたいと考えています。
横川市長 高校生書店事業の話に入る前に、海津明誠高校について話したいと思います。海津明誠高校は、入学希望者が減少していて、先日の新聞報道では、3年をめどに今後の方針を考えるという県議会の答弁がありました。各地域で高校の存続が言われている中で、当市にとっては唯一の高校で、絶対になくしてはいけない学校だと思っています。その解決策はと言えば、いかに多くの子どもたちに入学したいと思ってもらえるか、これしか答えはないと思います。そのためには高校の魅力化・特色化に取り組む必要があります。
海津明誠高校と当市は、昨年2月、地域の活性化と高校の魅力化・特色化に向けた連携協定を結びました。その協定に基づいてビジョンやロードマップを作成していたのですが、もう、それでは手遅れになるということで、具体的な取り組みに着手します。その一つが、公営型学習支援塾(公営塾)です。他県においては、すでに実施例があり、当市は岐阜県におけるファーストペンギンになろうということで、6月議会に関連予算を計上しました。
公営塾は、生徒の個別学習の指導や進学・就職に対する支援に加え、地域の活性化に向けた地域探求学習の充実を図るもので、来年度開設します。合わせて、学校と民間事業者、地域の方々をつなぐ高校魅力化コーディネーターという専属スタッフを市として採用し、常駐してもらいます。

海津明誠高校
横川市長 はい。ただ、公営塾の開設によって、海津明誠高校の魅力化・特色化が実現できても、地域に対する波及効果はありません。私は、地域の活性化につなげていくことが一番大切だと思っています。公営塾では地域探求学習の充実を図っていきますが、地域課題の一つとして、市内に書店がないことが挙げられます。そこで、生徒の学びの一つとして高校生書店事業が位置づけられます。将来的には生徒が仕入れたい本を選んで販売して、経営について学ぶといった体験ができる、実店舗のある書店ができるのが理想だと考えています。しかし、すぐに会社設立などできませんので、まずは1日だけの書店といったものを今年度実施して、今後につなげていきたいと考えています。
すでに、この方向性に合わせた取り組みは進めています。昨年10月には、羽根谷だんだん公園キャンプ場で、「CAMP with BOOKS & JAZZ」と題して、ジャズを聴きながら自然の中で本を読むというイベントを実施しました。会場には、海津明誠高校の生徒におすすめの本を紹介してもらうブースもつくりました。
今後の展開としては、実店舗としての運用がスタートできれば、すでに海津明誠高校では、民間企業とコラボしてスイーツやカバンなど共同開発した商品が生まれています。そうした商品の販売をして、海津明誠高校の魅力を伝えるアンテナショップの意味合いも持たせるのも一つのアイデアだと思います。この活動によって、生徒の居場所づくりにもつながると思います。地域課題の解決に向けた取り組みを通じて、高校の魅力化・特色化を図り、地域全体で若者の成長を支える環境を整えていきたいと思います。
■海津市役所
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面積:112.03km2
人口:30,754人(令和8年6月1日)
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市の魚:なまず
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