坂祝町 伊藤 敬宏 町長

Leader's Voice

若者がどんどん活躍できる場を提供し
新しいことにチャレンジし続ける

坂祝町伊藤敬宏町長
若者がどんどん活躍できる場を提供し<br/>新しいことにチャレンジし続ける | 市町村長

Interview

坂祝町

伊藤 敬宏 町長

熱意のある人材がたくさんいることが、まちの宝

―― 坂祝町の強みについて、どうお考えですか?

伊藤町長 人です。環境を守っている方々や、祭りを運営してくれる方々、そして子どもの見守り、さらには民生委員などの方々がいることで、当町は成り立っています。これまで長い歴史を紡いできた要因の一つが、連携、人のつながりが強いことだと感じています。

坂祝町伊藤敬宏町長との対談風景

―― 町民の自主的な活動が活発だというわけですね。

伊藤町長 はい。他地域の方からも「こんなに自発的にやってくれるまちはそんなにないよ」という声を聞いたことがありますので、ありがたいことに町民活動が活発で意識の高い方が多いと思っています。
例えば、「木曽川の森散策路」が新たにできましたが、ボランティアの方々が草刈りなどをしてくれています。これも大変ありがたいことです。祭りについても、例えば、坂区良BVの会という地域団体が祭りを開いてくれています。あるいは、勝山地区、加茂山地区では自治会を中心に熱意のある地域住民が主体になって祭りを開催してくれています。コロナがあって、現在は開催されていませんが、ほかにも子ども食堂、外国語教室、塾などを開いてくれる有志の方もいて、本当にまちづくりに対して熱心な取り組みをしてくれる町民が数多くいます。

 

木曽川の森散策路

木曽川の森散策路

酒倉地区祭り

酒倉地区祭り

さかほぎ町民まつり

さかほぎ町民まつり

―― 逆に課題については、どのようにお考えですか?

伊藤町長 今話したことと少し矛盾するかもしれませんが、活性化です。ボランティアをしてくれている方の中心はシニア層です。今後は若い方が力を発揮しないと当町は生き残っていけないと思います。当町は食事をする場所、お酒を飲みに行く場所などが少ないです。お店が閉まる時間も早いです。せっかくJRの駅があるわけですから、理想としては、駅を降りて食事ができたり、お酒を飲むことができる場所があるといいと思っているのですが、残念ながらシャッター街になりつつあります。
すでに東海地区で初めて、駅舎を郵便局と一体化した機能を併せ持つ施設として建て替えるという新聞報道もありました。駅も新しくなるわけですから、当町へ立ち寄る一つのきっかけとして、いろいろなアイデアを考えていきたいと思っています。

山、川、駅前などの資源をいかに活用するか

―― 今後は若い力をもっと活用したいということでしたが、具体的な考えがあればお聞かせください。

伊藤町長 例えばスタートアップ支援です。駅前に関しては空き家が目立ってきていますから、空き家を活用できたらと思っています。若い方に空き家を活用して起業してもらい、SNSで発信してもらいたいと考えています。その若者が起業するためのスタートアップ支援をしていきたいと考えています。
当町では駅を降りて、山と川に行くことができます。山でいえば「猿ばみ城跡」がありますし、川は木曽川です。現在も山、あるいは川を散策する方は一定数います。しかし、その後にカフェで休む、食事をするという場所が少ないです。そうした場所も充実していきたいと思います。
川に関して一つ言うと、日本ライン下りの復活に向けた取り組みがスタートしています。その中では、各務原市と犬山市の間での運行が考えられているようですが、当町も含めた形のシステムが開発できないかと考えています。

坂祝駅

坂祝駅

坂祝駅とほぎもん

坂祝駅と坂祝町マスコットキャラクター「ほぎもん」

木曽川

木曽川

―― 日本ライン下りの復活については、かなり見通しがあるわけですか?

伊藤町長 まだ課題は多いと思います。船はすでになくなっているそうです。それに変わるボートの開発に着手しているという話を聞きましたが、これも課題が多いのだと思います。船頭についても、10年ほど中断する中で地形も変わってしまって、人の命を預かる大変な仕事ですから、なかなか見つからないという現状もあるようです。

―― 山についてはいかがですか?

伊藤町長 猿ばみ城跡については、現状は車で来る方が多いと思います。麓には数十台止めることができる駐車場も整備されています。一方で駅から歩かれる方もいます。猿啄城跡までは、私も何度か登ったことがありますが、麓からは30分ほどで着けると思います。駅からそのまま登られる方もいるわけですから、駅から麓までの間に、立ち寄れる居場所を作ることが今後の課題だと考えています。

猿啄城

猿ばみ城

新たな返礼品を積極的に開発

―― 話題は変わりまして、ふるさと納税に力を入れていきたいという思いがあるようですね。

伊藤町長 はい。当町は、これまでふるさと納税に関して、あまり力を入れてきませんでした。昨年度の納税寄付金額は173万円で、県内で最下位です。伸びしろはあると思いますので、まずは返礼品の品数を増やしたいと考えています。これまで人気があったものとしては、シーキューブさかほぎ農場のトマト、若林製菓のやわらか生煎餅、ヤングビーナスの入浴剤、はちみつなどがありますが、新たな返礼品をどんどん開発していきたいと考えています。
その中で、当町に本拠を構える柴田自動車が開発したシバタイヤが返礼品に加わる方向で、すでに動き始めています。若い職員が様々な企業を訪問してくれています。「仕事が楽しい」といって、やりがいも感じながら精力的に動いてくれているので、今後どんどん増やしていけたらと考えています。

シーキューブさかほぎ農場のトマト

シーキューブさかほぎ農場のトマト

若林製菓のやわらか生煎餅

若林製菓のやわらか生煎餅

ヤングビーナスの入浴剤

ヤングビーナスの入浴剤

ヤングビーナスの入浴剤の原料の湯の花を作る別府市)

ヤングビーナスの入浴剤の原料の湯の花を作る場所(別府市)

はちみつ

はちみつ

柴田自動車が開発したシバタイヤ

柴田自動車が開発したシバタイヤ

―― 町長に就任して、まだ長い時間は経過していませんが、職員の資質についてはどう感じていますか?

伊藤町長 とても一生懸命やってくれています。ただ今後は、自分で何かを生み出す。民間の経営的な視野が必要になると思います。「何もないから、これまで通り」「何もないからやらない」という考え方ではなく、やりたいなら新しいことを生み出して、住民に対してよりよいサービスを提供していかなければならないと思います。その意味では、意識改革を今後の課題にしています。新たな視点を取り入れながら町政を進めていきたいと思います。 また、学生の力を借りて、職員とコラボすることも必要だと思います。若い人たちのトレンドを取り入れてどんどん情報発信する活動も進めたいと思います。

―― 選挙期間中、町民からはどんな声が寄せられましたか?

伊藤町長 「まちを変えてほしい」「このままではダメだ」「若い力に期待する」という声をたくさんいただきました。どちらかというと、保守に走るのではないかと思っていましたが、思いのほかそうではなかったと肌で感じました。多くの町民がコロナもあって、つながりが希薄になっていることに危機感を持っています。有事があったときは、人です。人と人が助け合わないといけません。そのことを若い世代に伝えたいと思っています。自治会の加入率が下がっていることは課題で、今後どうするかを考えなければなりません。一方で、若者ならではのコミュニティもあると思います。若者が活躍する場を提供することで、新たなコミュニティも生まれると思います。自治会とは違う形で、そこにはつながりが生まれます。形はいろいろとあると思いますが、そうしたコミュニティがたくさんできることで、まちの活性化につながると考えています。

―― 最後になりますが、町長というハードワークでは健康管理も大切だと思います。普段、心がけていることがあれば教えてください。

伊藤町長 私はスポーツ全般が大好きです。中高生の時はバスケットボール部に所属していましたし、成人してからは自ら草野球チームを作って、野球を楽しんだこともあります。最近は、ゴルフを始めたところです。普段の運動については、やはり会食の機会が多いので、帰宅してから5kmのランニングと筋トレを日課にしています。油断していると、すぐに太ってしまいますから、健康管理の意味でも継続していきたいと思います。

坂祝町役場

〒505-8501 岐阜県加茂郡坂祝町取組46-18
TEL.0574-26-7111 FAX.0574-27-1808
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坂祝町の情報

面積:12.89km2
人口:8,272人(令和6年10月31日)
町の木:南天
町の花:サルビア

名所・旧跡・観光

飛騨木曽川国定公園(通称:日本ライン)
日本ライン ロマンチック街道
猿啄城跡
岩屋観音

隣接する自治体

関市|美濃加茂市|各務原市|可児市

商工会のご案内

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