関市役所

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尾関 健治 市長

「定住促進」「子育て支援」を積極的に推進
若年層の支援制度を大幅に拡大

関市に住み続けるきっかけにつながる支援制度を拡大

―― 令和5年度の予算では「定住促進」「子育て支援」に重点を置いています。まずは「定住促進施策」から教えてください。

尾関市長 第5次総合計画は10年間の計画で、今年度が後期基本計画の1年目になりますが、前期5年間も人口減少が当市にとっての一番の課題でした。過去5年間、これまでやってこなかった取り組みをいろいろやってきましたが、残念ながら人口減少が止まる状況にありません。そこで後期5年間のスタートに当たって、もう一歩踏み込んで取り組みを進めていこうというのが基本的な考えです。

 特に、当市のこれまでの現状を数字で見ると20代、30代前半のとりわけ女性が結婚や就職などで市外に転出される割合が高いです。一方、前期5年間の移住定住対策の取り組みは、市外から特に子育て世代に住んでもらいたいという考えで補助メニューを組んでいました。一定程度、補助メニューをご利用していただいている方はいて、子どもが保育園の間はアパートに住んでいますが、小学校に上がるタイミングで家を建てるとなったときに市外へ出て家を建てる方もいます。これまで通り市外から呼び込むことも必要ですが、現在、当市に住んでいる方がそのまま住み続ける後押しをする制度に変えようというのが、一つの大きな変化です。

 今までの移住定住の補助制度では、例えば新築住宅を取得する夫婦のどちらかが30代以下で18歳未満の子どもが2人の世帯の場合、補助額は16万円が最大でしたが、4月からは市外からの転入だけでなく、当市在住の方が新築もしくは中古住宅を購入された時も対象になって、最大で50万円と大きく増額します。総合計画前期の時は、どちらかというと市外から呼び込むという部分に、私自身も意識が大きくありました。とにかく来てもらおうということでしたが、実際の数字を見ると、出ていく方もいます。この制度だけで全員を止めることはできませんが、どうしようかと悩んだときに、関市にこういう制度があって応援してもらえることが、引き続き当市に住み続けてもらうきっかけになればという考えで、制度を変えることが今年度の大きな取り組みになります。

18歳まで毎年3万円の「せきpay」を交付

―― もう一つの重点である「子育て支援施策」について、予算を見ても新たな取り組みが充実している印象を受けます。

尾関市長 子育ての環境としては、給食費も含めて昔と大きく変わっているとは思いません。ただ、経済環境を含めて厳しい状況にありますから、当市としても子育て支援の拡充をしたいと考えています。大きく二つありますが、一つは子ども医療費の助成です。昨年度までは中学校卒業まででしたが、今年度から18歳到達年度末まで拡充しました。

 二つ目は経済的支援です。議会でも質問があったり、給食費無償化は要望する声を聞きます。考えなかったわけではないのですが、当市としては0歳から18歳までの子育て期間、毎年「せきpay」という電子商品券を子ども一人当たり3万円支給して、子育て世代の支援として給付することが新しく始める事業になります。食材費が上がっているので、4月から給食費の値上げをするのですが、およそ中学生で年間66,000円、小学生で56,000円です。せきpayの支給が3万円ですから、給食費の2分の1相当になります。もちろん、給食費に充ててくださいということではなく、何に使ってもいいわけですが、支援の額としては給食費の2分の1を想定していました。

 また、給食費を無償化することによって助かる家庭は多いのですが、すでに生活保護を受けている世帯や、生活保護は受けていないけれど、生活が厳しいということで、すでに給食費無償化がなされている家庭があります。当市内に1割ぐらいあるわけですが、その家庭はすでに給食費が無償化になっていて、新たに無償化されても支援につながりません。一番困っている家庭なのですが、そこに対する支援にはつながりません。

 もう一つは、当市には県立の特別支援学校がありますが、市立小中学校の給食費を無償化しても、特別支援学校は県立なので対象になりません。また、岐阜市や美濃加茂市などにある私立の中学校に進学する子どももいます。そうした家庭も対象から外れてしまいます。こうした家庭も含めると、全体の13%ほどになります。そのため、無償化よりも給付型にした方が公平に支援できると考えて、今回の支援事業をスタートすることに決めました。

関市ファンの獲得につなげるプロモーション事業

―― さて、関市は「日本一の刃物のまち」と呼ばれるなど全国的にも有名ですが、観光分野で新たな取り組みを考えているようですね。

尾関市長 はい。関市を舞台にした映画を制作する事業者の支援を今年度から新たに取り組もうということで予算化しました。これまでシティプロモーションでは平成27年度に制作した、PRムービー「もしものハナシ」がテレビなどでも紹介されて大変大きな話題になりました。また、一昨年度も市民の皆さんに参加していただいて、ドラマ仕立ての動画「フラワーズ・ブルーム」を制作して取り組んできました。ただ、これについては公募型のプロポーザルをかけて動画を制作する事業者を選定し、決まった事業者と市が一緒に話し合って決めて作ってもらうというものでした。一方、今年度に関しては、関市を舞台とした映画等の制作に対して補助金を交付するということで、判断基準は決めますが、基本は手を挙げていただいて審査して一定の条件を満たしたものに支援することにしています。映画の制作から上映までに掛かる費用を支援しますが、単年度最大で1,000万円、上映までに2年掛かる場合には、1本につき最大2,000万円になります。これまでも「当市を舞台にした映画を作りたい」「刀匠が出演するドラマを作りたい」など、いくつかお話をいただいたことがあるのですが、個別に判断することは難しいです。そこで今年度から、こうした制度を作りましたので、手を挙げていただいて、どういう切り口でPRしてもらえるのかという審査をして支援しようというものです。どういうレベルの提案がいただけるのかわかりませんが、斬新なアイデアがいただけることを期待しています。

岐阜県関市観光PRドラマ フラワーズブルーム 第1
https://www.youtube.com/watch?v=eAaYMzLrFO8

岐阜県関市観光PRドラマ フラワーズブルーム 第2
https://www.youtube.com/watch?v=v7cTFZgWkPw

岐阜県関市観光PRドラマ フラワーズブルーム 第3
https://www.youtube.com/watch?v=tZeqQ1rssSI

岐阜県関市観光PRドラマ フラワーズブルーム 第4
https://www.youtube.com/watch?v=wZEXLHSdIPo

岐阜県関市観光PRドラマ フラワーズブルーム 第5
https://www.youtube.com/watch?v=p18uKqVEB08

地域ならではの宝をPR

―― 関市は「刃物のまち」というだけなく地域の宝磨き上げにも取り組んでいます。事業概要と取り組み内容について教えてください。

尾関市長 平成17年に市町村合併をして123村が一緒になりました。旧町、旧村の魅力が合わさって新しい関市になりましたので継続して取り組んでいるわけですが、各地域の皆さんが大切にしているものをPRし地域の産業とするため予算化して、発信できるようにする取り組みです。

 板取地域では、あじさいロード、洞戸地域では高賀神社の麓に広がる渓谷、武芸川地域は寺尾の千本桜、武儀地域ではしいたけ栽培など合併前からの地域の宝を整備しブラッシュアップしています。例えば、寺尾の千本桜についていえば整備を続けていますし、今年度はモミジを植栽します。桜だと春だけなので、秋にも人が来てもらえるようにしていきます。桜の季節は、地元の方もお店も出してお金も回るのですが、モミジの季節は出店がありません。今年度は秋のシーズンにも、数日でもいいからお店を出してもらって、ライトアップもして、少しお金が落ちるような取り組みを考えたいと思っています。

 また、最近の登山ブームを受けて人気になっているのが、上之保地域の城山「じょうやま」登山道整備です。この山を含む女夫山(めおとやま)、天神山(てんじんやま)は、城山三山と呼ばれ上之保地域を代表する山々です。一昨年より、宝磨き上げ事業でこれらの山々をつなぐ縦走路を整備し、山頂にチェーンソーアーティストによる作品を設置したところ、ほどよく歩ける登山コースと山頂からの360度パノラマも楽しめるとあって、多くのお客さんにお越しいただくことにつながりました。今後も地域ならではの宝にスポットをあてて全国に向けてPRしていきたいです。





―― 脱炭素社会形成の概要と取り組み内容について教えてください。

尾関市長 まだまだこれからという事業ですが、1年ちょっと前に「ゼロカーボンシティ」を宣言しました。まずは市民の皆さんに知っていただくことが一番大切なので、今年度も環境の講演会を開いたり、家族連れでも参加できるようブラッシュアップした環境フェアを開催します。脱炭素チャレンジも行っているところですが、今年度も皆さんに関心を持ってもらう取り組みが基本になります。

 当市はLGBTの取り組みを県内では早めに進めてきました。その際、担当課にも話をしましたが、基本は「まず知ること」だということで、職員も研修を受けて関心を持ってもらって理解することから始めました。脱炭素も新聞、テレビ、ニュースで嫌になるほど聞いているかもしれませんが、実態はどうなのか、何をすればいいのかとなったとき、私も含めてわかりづらいことがあります。LGBTと脱炭素ですからイコールではありませんが、まずは知ることから始めていかないと、変わっていかないと思っていますので、地道な取り組みになりますが着実に進めていきたいと考えています。

 直接的な補助メニューとしては、家庭向けには「太陽光発電設備等設置補助」を行います。事業所向けとしては、当市はものづくりのまちですから企業が多いです。その意味では脱炭素はハードルが高いです。脱炭素につながる設備の更新、改修した際、最大100万円を市として補助するという制度を昨年度スタートしましたが、昨年度については活用実績が1件だけでした。初年度ですから事業所の皆さんに、こういう制度があることの周知が足りていなかったかもしれませんが、今年度も引き続き実施したいと考えています。

 

関市の情報

面積:472.33㎢
人口:85,594人(令和4年12月1日)
市の木:杉
市の花:きく

名所・旧跡・観光

岐阜県百年公園 
あじさいロード(日本の道100選)
名もなき池(通称:モネの池)
弥勒寺官衙遺跡群
宗休寺(関善光寺)
新長谷寺(吉田観音)
小瀬鵜飼
ほらどキウイマラソン
刃物まつり
岐阜県博物館
岐阜関刃物会館
関鍛治伝承館
刃物総合博物館・フェザーミュージアム
岐阜現代美術館
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