富加町役場
〒501-3392 岐阜県加茂郡富加町滝田1511
TEL.0574-54-2111 FAX.0574-54-2461
魅力が詰まった小さな町
人口1万人を目指し、地道に進める人口増加対策
-- 富加町で行っている移住・定住に関する施策について教えてください。
板津町長 以前は名古屋市でのPR活動もしていましたが、ハードルが高いことを実感し、近隣地域に向けたPRを地道に行っています。町長就任時から、前向きに人口増加対策をすれば一定の効果が出る、という確信をもって続けてきました。職員に時事通信社のiJAMPの活用を促し、空き家対策もしています。空き家に関する相談は多く、時代の流れもあるためか、非常にいい結果が出ています。おかげさまで、こんなに小さな町ですが直近2回の国勢調査で人口増加1%の結果が出ました。
-- このご時世に1%はすごいことです。
板津町長 本当にありがたいことです。町内を見ると新築の家も多いことに気づかれると思います。富加町は濃尾平野の北端にあり、平野が多く、地形的に住みやすい場所にあります。交通の利便性が良く、勤務場所も豊富。短時間で通勤できる町外の勤務先も多数あります。そのため、職員には移住・定住に関する施策は「絶対に効果が出る」と信じて取り組んで欲しいと伝えています。
都会のような便利さはなくてもいいところがある「ちょうどいいまち」です。2018年、岐阜県在住のイラストレーター 松山たかしさんに富加町をテーマにした「TOMIKA TOWN」を描いていただきましたが、1枚の絵に富加町の全部が入ってしまったくらいコンパクトな町です。東海環状自動車道、富加インター、長良川鉄道、富加駅、史跡などが描かれています。全国的にコンパクトシティを目指す傾向がありますが、富加町はもともとコンパクトシティだと言えます。一部の方で構わないので、富加町の良さを分かっていただければありがたい。行政維持のために人口1万人を目標に掲げています。

松山たかしさんが制作した「TOMIKA TOWN」
-- 企業誘致はいかがでしょうか。
板津町長 面積が狭い町のため、なかなか工業団地にできる適地がなかったのですが、10年ほど前、畜産をされていた広い土地が空き地になり、県の企業誘致課にお世話になりながら、民間の工業団地として造成しました。
-- 不動産の取扱いは慣れていらっしゃるのでしょうか。
板津町長 私は東京農業大学農学部の造園科を卒業しましたが、新卒で入った会社が建売を手掛けていたため、不動産の売買は頭で思い描くことができます。町長になって最初に取り組んだ施策が町営住宅の跡地の分譲で、一年で13戸完売し、大成功しました。これで自信をもつことができたので、今は第3弾として、かつての教員住宅の跡地を分譲するために再開発をしています。町としては、分譲で利益を得られなくても定住していただくことでプラスになるので、低廉な価格で提供しています。
周囲の地域と比べても生活の利便性は変わらないのに、町内の不動産は、比較的安く購入していただけます。スーパー、ホームセンター、ドラッグストアは町内にありますし、隣接する関市や美濃加茂市まで行けばショッピングの幅は広がります。快適に暮らしながらスローライフを楽しんでいただけます。小さなまちですが、住みやすく、見どころもたくさんあるまちです。職員一同、工夫をしながらさまざまな事業を行っています。

ジャストタウン 分譲地の様子
川や歴史を中心にしたまちづくり
-- 「富加町かわまちづくり」について教えてください。
板津町長 国土交通省の「かわまちづくり」事業の認定を受けて、2020年(令和2年)、川浦川の河川敷に河川公園「とみぱーく」を完成させました。芝生広場、加治田城の周囲にある石積みをデザインした河岸段丘などがあり、子どもたちが大勢遊びに来ています。川上に堰堤があって水深が浅く、安全に川へ入って遊ぶことができるので、夏はとても賑やかになります。また現在、川浦川左岸線道路を整備しており、県道富加七宗線滝田バイパスに接続する予定で、5年かけて工事を行っています。小さい町のため、工夫しながら魅力のあるまちづくりをしています。

とみぱーく

とみぱーく
-- 歴史漫画も制作されているそうですが。
板津町長 織田信長によってこの辺りにあった関城、加治田城、堂洞城が攻められました。ところが、加治田城の城主、佐藤紀伊守が信長に味方してしまい、信長は茶臼山で指揮をとって堂洞城を攻め込む、といった歴史が残っています。
当時の教育長と子どもたちに富加町の歴史を伝えるには漫画が良いのではないか、という話をしていたところ、ちょうど「みのかも定住自立圏」の話があり、美濃加茂市と坂祝町と富加町の共同製作で、2017年(平成29年)に前半が漫画、後半が資料集の「夕雲の城」を作りました。さらに、2019年(平成31年)に「夕雲の城外伝 猿啄の春」を刊行し、その続編を令和4年度の事業で製作しています。現在、製作している漫画はB&G財団による偉人マンガの製作活動の中で取り組んでいただいています。

歴史PRマンガ「夕雲の城」

歴史PRマンガ「夕雲の城外伝 猿啄の春」
-- 「夕田墳墓群」が国史跡に指定されましたね。
板津町長 「夕田墳墓群」は川浦川の左岸の丘陵上に築造された、蓮野1号墳、杉洞1号墳、夕田茶臼山古墳の3基からなる墳墓群です。弥生時代終末期から古墳時代初頭にかけての墳墓を知るうえで貴重な遺跡であり、この地域で古くに造られた前方後円墳ということで、2022年(令和4年)11月に国史跡に指定されました。
学芸員が長年、歴史について取り組んでくれています。派手な歴史はありませんが、もともと富加町は日本最古の戸籍ゆかりの地でもあることから、豊かな大地と長良川の支流である津保川と川浦川という清らかな川が流れており、昔から生活するには良い地域だったと言えるのではないでしょうか。

夕田茶臼山古墳墓群

調査中の夕田茶臼山古墳
よさこいチーム半布里(はぶり)」が富加を元気に!
-- よさこいチーム「半布里(はぶり)」について教えてください。
板津町長 富加町を拠点に活動しているよさこいチーム「半布里(はぶり)」が2022年8月開催の「第24回にっぽんど真ん中祭り」(どまつり)の大賞を受賞しました。富加町と近隣メンバー総勢100名を超えるチームで、「富加の街から元気を発信」をモットーにされており、20年間の悲願が実り、メンバーはもちろん、私たち町民もみんな喜びました。ぜひ、地元のみなさんに披露をということで、10月に開催した「おんさいEXPO2022」で演舞していただきました。
「半布里」はこれまでに高山まつり、長良川の清流、織田信長などを演舞のテーマにしており、岐阜県のPRもしています。今年のテーマは古川まつりでした。また、チームの代表と一緒に直接、古田県知事へ大賞受賞の報告をさせていただきました。

よさこいチーム「半布里」
ふるさとに親しむ子どもを育てる
-- 子どもたちにも富加の良さを知ってもらいたいですね。
板津町長 2020年に新型コロナ感染予防対策のステイホーム事業として、「TOMIKA TOWN」のジグソーパズルを小学生に、また、町のキャラクター「とみぱん」をデザインしたオリジナルパズルを未就学児に配布しました。「TOMIKA TOWN」のジグソーパズルにはとみぱんがいくつも隠れていて「とみぱんを探せ」という遊びもできます。楽しみながら富加町のことを知っていただければとの思いを込めて配布しました。
ちなみに、「TOMIKA TOWN」にはトミカのミニカーが描かれていたり、タカラトミーのプラレールで額縁をデザインしています。いつか株式会社タカラトミーとコラボできたらとも考えています。

富加町のキャラクター「とみぱん」のジグソーパズル
-- 小学6年生は修学旅行とは別に実施されている研修旅行について教えてください。
板津町長 私が町議会議員を務めていた時、東日本大震災が起き、その年に宮城県へ視察に行きました。翌年、町長に就任してから宮城県の現状を知ってもらいたく、町で全額支援しながら、修学旅行とは別に毎年、富加小学校の6年生に宮城研修に行っていただきました。新型コロナ感染症拡大防止のためと、復興が進んできたこともあり、2020年(令和2年)からはふるさとを知る岐阜研修に切り替えています。岐阜大仏、岐阜グランドホテルでテーブルマナーを学んで宿泊し、次の日、「岐阜関ケ原古戦場記念館」へ行きました。これからも続けていきたいと思います。
富加町の情報
面積:16.82km2
人口:5,754人(令和4年11月30日)
町の木:ドウダンツツジ
名所・旧跡・観光
半布里戸籍
半布ケ丘公園
道の駅「半布里の郷 とみか」
富加町郷土資料館
松井屋酒造資料館
清水寺
田の神祭り
佐久太神社
隣接する自治体
関市|美濃加茂市
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